【問325】貸金業務取扱主任者 練習問題|無権代理と相続の関係
民法・民事訴訟法 問19/114難易度C(難しい)
問題文
無権代理と相続に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.無権代理人が本人を単独相続した場合、本人が追認を拒絶していたか否かにかかわらず、無権代理行為は当然に有効となる。
- 2.本人が無権代理人を相続した場合、本人は追認を拒絶することができない。
- 3.無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理行為は当然に有効となる。ただし、本人が生前に追認を拒絶していた場合は、この限りでない。
- 4.本人が無権代理人を相続した場合でも、無権代理行為は当然に有効となるため、本人は追認拒絶できない。
解説
正解
正解は選択肢3です。判例により、無権代理人が本人を単独相続した場合は原則として無権代理行為が有効となりますが、本人が生前に追認拒絶していた場合は有効とならないとされています。
各選択肢の解説
選択肢1「追認拒絶の有無にかかわらず有効」→ ❌
最高裁判例により、本人が生前に追認を拒絶していた場合には、その効果は確定的なものとなり、無権代理人が相続しても無権代理行為は有効とはなりません。
選択肢2「本人相続→追認拒絶不可」→ ❌
本人が無権代理人を相続した場合、判例は本人が追認を拒絶することを認めています。本人の地位は無権代理人の地位に優越するからです。
選択肢3「原則有効、生前追認拒絶の場合は例外」→ ✅
無権代理人が本人を単独相続した場合、信義則上追認を拒絶することは許されないため、無権代理行為は当然に有効となります。ただし、本人が生前に追認を拒絶していた場合は、その拒絶の効果が確定しているため、有効とはなりません。
選択肢4「本人が相続→当然有効」→ ❌
本人が無権代理人を相続した場合は、本人は追認拒絶権を行使でき、無権代理行為が当然に有効となるわけではありません。
背景知識
| 相続の態様 | 効果 |
|---|---|
| 無権代理人が本人を単独相続 | 原則有効(生前追認拒絶の場合は除く) |
| 本人が無権代理人を相続 | 追認拒絶可能 |
| 無権代理人が本人を共同相続 | 他の共同相続人全員の追認がなければ有効とならない |
学習アドバイス
無権代理と相続の問題は判例知識が不可欠です。「誰が誰を相続したか」で結論が変わる点を整理しましょう。
まとめ
- 無権代理人が本人を単独相続→原則有効
- ただし本人の生前追認拒絶がある場合は有効にならない
- 本人が無権代理人を相続→追認拒絶可能
- 共同相続の場合は全員の追認が必要