【問322】貸金業務取扱主任者 練習問題|無権代理と相手方の保護
民法・民事訴訟法 問16/114難易度B(標準)
問題文
無権代理に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.無権代理行為の相手方は、本人に対し相当の期間を定めて追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
- 2.本人が催告に対して確答しない場合は、追認を拒絶したものとみなされる。
- 3.無権代理行為の相手方は、本人が追認しない間は、その行為を取り消すことができるが、相手方が代理権のないことを知っていた場合でも取消しは可能である。
- 4.無権代理人は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い履行又は損害賠償の責任を負う。
解説
正解
正解は選択肢3です。相手方が代理権のないことを知っていた(悪意)場合は、取消権を行使することができません。
各選択肢の解説
選択肢1「催告権」→ ✅(適切)
民法第114条により、無権代理行為の相手方は本人に対して追認するかどうかの催告をすることができます。善意・悪意を問いません。
選択肢2「確答なし→追認拒絶」→ ✅(適切)
民法第114条後段により、本人が催告に対して確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなされます。
選択肢3「悪意でも取消し可能」→ ❌(不適切)
民法第115条により、無権代理行為の相手方の取消権は、相手方が契約の時において代理権を有しないことを知らなかった(善意)場合に限り行使できます。悪意の相手方は取消権を行使できません。
選択肢4「無権代理人の責任」→ ✅(適切)
民法第117条第1項により、無権代理人は代理権の証明又は本人の追認がない限り、相手方の選択に従い履行又は損害賠償の責任を負います。
背景知識
| 相手方の保護手段 | 善意の相手方 | 悪意の相手方 |
|---|---|---|
| 催告権(114条) | 行使可 | 行使可 |
| 取消権(115条) | 行使可 | 行使不可 |
| 無権代理人の責任追及(117条) | 行使可 | 行使不可 |
学習アドバイス
無権代理の相手方保護の3つの手段について、善意・悪意による行使の可否を整理しましょう。催告権のみ悪意でも行使可能です。
まとめ
- 催告権は善意・悪意を問わず行使可能
- 取消権は善意の相手方のみ行使可能
- 無権代理人の責任追及も善意の相手方が要件
- 催告に対する不確答は追認拒絶とみなされる