【問321】貸金業務取扱主任者 練習問題|代理の基本構造
民法・民事訴訟法 問15/114難易度A(易しい)
問題文
民法における代理に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.代理人が本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。
- 2.代理人は、行為能力者でなければならない。
- 3.代理人が本人のためにすることを示さずにした意思表示は、常に無効である。
- 4.任意代理人は、本人の許諾がなくても自由に復代理人を選任することができる。
解説
正解
正解は選択肢1です。民法第99条第1項により、代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生じます。
各選択肢の解説
選択肢1「本人に直接効力が生ずる」→ ✅
代理の本質的効果です。民法第99条第1項により、代理人が権限内で顕名(本人のためにすることを示す)をしてした意思表示の効果は直接本人に帰属します。
選択肢2「行為能力者でなければならない」→ ❌
民法第102条により、制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができません。つまり、制限行為能力者も代理人となることができます。
選択肢3「顕名なし→常に無効」→ ❌
代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、代理人自身のためにしたものとみなされます(民法第100条本文)。無効ではなく、代理人自身に効果が帰属します。ただし、相手方が代理であることを知り又は知ることができたときは本人に効力が及びます(同条ただし書)。
選択肢4「自由に復代理人を選任可能」→ ❌
任意代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができません(民法第104条)。
背景知識
| 代理の要件 | 内容 |
|---|---|
| 代理権の存在 | 本人から授与された権限内 |
| 顕名 | 本人のためにすることを示す |
| 代理人の行為 | 意思表示をする |
学習アドバイス
代理の三要素(代理権・顕名・代理行為)を正確に理解しましょう。特に顕名がない場合の効果は重要です。
まとめ
- 代理人の意思表示の効果は本人に直接帰属する
- 制限行為能力者も代理人になれる
- 顕名がない場合は代理人自身に効果帰属(例外あり)
- 任意代理人の復代理人選任には本人の許諾等が必要