【問314】貸金業務取扱主任者 練習問題|詐欺による意思表示
民法・民事訴訟法 問8/114難易度B(標準)
問題文
民法における詐欺による意思表示に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.詐欺による意思表示は、取り消すことができる。
- 2.詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
- 3.第三者が詐欺を行った場合、相手方がその事実を知り又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
- 4.詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対しても常に対抗することができる。
解説
正解
正解は選択肢4です。詐欺による取消しは善意でかつ過失がない第三者には対抗できません。
各選択肢の解説
選択肢1「取り消すことができる」→ ✅(適切)
民法第96条第1項により、詐欺による意思表示は取り消すことができます。
選択肢2「善意無過失の第三者に対抗不可」→ ✅(適切)
民法第96条第3項により、詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができません。改正民法で「善意」から「善意かつ無過失」に要件が変更されました。
選択肢3「第三者詐欺は相手方の悪意・有過失が必要」→ ✅(適切)
民法第96条第2項により、相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合、相手方がその事実を知り又は知ることができたときに限り取消しが可能です。
選択肢4「善意の第三者にも常に対抗可能」→ ❌(不適切)
民法第96条第3項により、善意かつ無過失の第三者には対抗できません。「常に対抗できる」という記述は誤りです。
背景知識
| 項目 | 詐欺 | 強迫 |
|---|---|---|
| 取消しの可否 | 取消し可能 | 取消し可能 |
| 第三者保護 | 善意無過失の第三者に対抗不可 | 第三者にも対抗可能 |
| 第三者による行為 | 相手方の悪意・有過失が必要 | 常に取消し可能 |
学習アドバイス
詐欺と強迫の第三者保護の違いは頻出です。詐欺は表意者にも落ち度があるため第三者保護が厚く、強迫は表意者に落ち度がないため第三者にも対抗できます。
まとめ
- 詐欺による意思表示は取消し可能
- 善意かつ無過失の第三者には対抗不可(改正民法)
- 第三者詐欺は相手方の悪意・有過失が要件
- 強迫との対比で理解する