【問313】貸金業務取扱主任者 練習問題|錯誤による意思表示の取消し
民法・民事訴訟法 問7/114難易度A(易しい)
問題文
民法における錯誤に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.意思表示が錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
- 2.錯誤による意思表示は、当然に無効である。
- 3.表意者に重大な過失があった場合でも、錯誤による取消しは常に認められる。
- 4.動機の錯誤は、いかなる場合であっても意思表示の取消しの原因とはならない。
解説
正解
正解は選択肢1です。民法第95条第1項により、錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは取消しが可能です。
各選択肢の解説
選択肢1「重要な錯誤は取消し可能」→ ✅
改正民法第95条第1項は、意思表示が錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは取り消すことができると規定しています。
選択肢2「当然に無効」→ ❌
改正前民法では錯誤は「無効」とされていましたが、改正民法では「取消し」に変更されました。錯誤による意思表示は当然に無効ではなく、取消権の行使が必要です。
選択肢3「重過失があっても常に取消し可能」→ ❌
表意者に重大な過失があったときは、原則として錯誤による取消しは認められません(民法第95条第3項)。ただし、相手方が錯誤であることを知り又は重過失により知らなかった場合等の例外があります。
選択肢4「動機の錯誤は常に取消不可」→ ❌
動機の錯誤であっても、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときは、取消しの原因となります(民法第95条第1項第2号、第2項)。
背景知識
| 錯誤の種類 | 取消しの可否 |
|---|---|
| 表示の錯誤(重要) | 取消し可能 |
| 動機の錯誤(基礎事情が表示) | 取消し可能 |
| 重要でない錯誤 | 取消し不可 |
| 表意者に重過失あり | 原則取消し不可 |
学習アドバイス
錯誤は改正民法の重要ポイントです。「無効→取消し」への変更、動機の錯誤の要件を確実に覚えましょう。
まとめ
- 錯誤による意思表示は「取消し」が可能(改正前は無効)
- 錯誤が重要なものであることが必要
- 表意者に重過失がある場合は原則取消し不可
- 動機の錯誤は基礎事情の表示があれば取消し可能