【問309】貸金業務取扱主任者 練習問題|契約の解除
民法・民事訴訟法 問3/114難易度B(標準)
問題文
民法における契約の解除に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.催告による解除は、相当の期間を定めて履行の催告をし、その期間内に履行がない場合に行うことができるが、債務者の帰責事由がなくても解除は可能である。
- 2.契約の解除は、必ず裁判所に対する訴えによって行わなければならない。
- 3.契約が解除された場合、当事者は原状回復義務を負うが、金銭を返還するときは受領の時からの利息を付す必要はない。
- 4.当事者の一方が債務を履行しない場合、催告なしに直ちに契約を解除することができる。
解説
正解
正解は選択肢1です。民法改正により、契約の解除に債務者の帰責事由は不要とされました(民法第541条)。
各選択肢の解説
選択肢1「帰責事由なくても解除可能」→ ✅
民法(2020年4月施行の改正民法)では、契約の解除について債務者の帰責事由を要件としていません。相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行がない場合は、債務者の帰責事由の有無にかかわらず解除できます(民法第541条)。
選択肢2「裁判所への訴えが必要」→ ❌
契約の解除は、相手方に対する一方的な意思表示によって行うことができます(民法第540条第1項)。裁判所への訴えは不要です。
選択肢3「利息を付す必要はない」→ ❌
契約が解除された場合の原状回復において、金銭を返還するときはその受領の時から利息を付さなければなりません(民法第545条第2項)。
選択肢4「催告なしに直ちに解除可能」→ ❌
原則として相当の期間を定めた催告が必要です(民法第541条)。ただし、債務の全部の履行が不能である場合など一定の場合には無催告解除が認められます(民法第542条)。
背景知識
| 解除の種類 | 要件 |
|---|---|
| 催告解除(第541条) | 相当期間の催告+不履行 |
| 無催告解除(第542条) | 履行不能、明確な履行拒絶等 |
学習アドバイス
民法改正により解除に帰責事由が不要になった点は頻出です。解除は「債権者を契約の拘束から解放する制度」であり、損害賠償とは異なり帰責事由は問われません。
まとめ
- 契約の解除に債務者の帰責事由は不要(改正民法)
- 解除は相手方への意思表示で行う(裁判不要)
- 原状回復として金銭返還の場合は受領時からの利息を付す
- 原則として催告が必要だが、一定の場合は無催告解除も可能