【問308】貸金業務取扱主任者 練習問題|同時履行の抗弁権
民法・民事訴訟法 問2/114難易度B(標準)
問題文
民法における同時履行の抗弁権に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。
- 2.同時履行の抗弁権は、双務契約から生じた対価的な債務の間でのみ認められる。
- 3.同時履行の抗弁権は、相手方の債務が弁済期にない場合でも行使することができる。
- 4.同時履行の抗弁権が存在する場合、相手方が履行の提供をしないで訴えを提起しても、裁判所は請求を棄却するのではなく、引換給付判決をする。
解説
正解
正解は選択肢3です。同時履行の抗弁権は、双方の債務がいずれも弁済期にある場合に行使できるものであり、相手方の債務が弁済期にない場合には行使できません。
各選択肢の解説
選択肢1「相手方が履行提供するまで拒める」→ ✅(適切)
民法第533条の規定どおりです。双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができます。
選択肢2「対価的な債務間でのみ認められる」→ ✅(適切)
同時履行の抗弁権は、双務契約から生じた対価的関係にある債務の間で認められます。対価関係にない債務間では認められません。
選択肢3「弁済期にない場合でも行使可能」→ ❌(不適切)
同時履行の抗弁権は、双方の債務がいずれも弁済期にあることが要件です。相手方の債務が弁済期に達していない場合、相手方は履行する義務がないため、同時履行の抗弁権を行使する前提を欠きます。
選択肢4「引換給付判決がなされる」→ ✅(適切)
同時履行の抗弁権が認められる場合、裁判所は請求を棄却するのではなく、「被告は原告から○○の提供を受けるのと引換えに○○を支払え」という引換給付判決を下します。
背景知識
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 双務契約の存在 | 売買、賃貸借等 |
| 対価的牽連関係 | 両債務が対価関係にある |
| 弁済期の到来 | 双方の債務が弁済期にある |
| 相手方の不履行 | 相手方が履行の提供をしていない |
学習アドバイス
同時履行の抗弁権は民法の重要論点です。特に「引換給付判決」という効果を押さえましょう。
まとめ
- 同時履行の抗弁権は双務契約における対価的債務間で認められる
- 双方の債務が弁済期にあることが必要
- 訴訟上は引換給付判決がなされる