【問304】貸金業務取扱主任者 練習問題|任意に支払った超過利息の取扱い
利息制限法・出資法 問90/92難易度B(標準)
問題文
利息制限法の上限を超えて支払われた利息に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.債務者が利息制限法の上限を超える利息を任意に支払った場合、その超過部分は有効な利息の弁済となる。
- 2.利息制限法の上限を超えて支払われた利息の超過部分は、元本に充当される。
- 3.利息制限法の上限を超えて支払われた利息は、貸金業法第43条のみなし弁済の要件を満たせば有効な利息の弁済となる。
- 4.利息制限法の上限を超えて支払われた利息の超過部分は、債務者が超過であることを知らなかった場合に限り返還を請求できる。
解説
正解
正解は選択肢2です。判例により、利息制限法の上限を超えて支払われた利息の超過部分は元本に充当されるとされています。
各選択肢の解説
選択肢1「超過部分は有効な弁済」→ ❌
利息制限法第1条により、上限利率を超える部分の利息の約定は無効です。したがって、超過部分の支払いは有効な利息の弁済とはなりません。
選択肢2「超過部分は元本に充当」→ ✅
最高裁判例により、利息制限法の上限を超えて支払われた利息は、残存する元本に充当されるとされています。さらに元本が完済された後の超過支払分は、不当利得として返還請求が可能です。
選択肢3「みなし弁済の要件を満たせば有効」→ ❌
かつて貸金業法(旧貸金業規制法)第43条にはみなし弁済の規定がありましたが、平成22年の貸金業法改正により廃止されました。現在はみなし弁済の制度は存在しません。
選択肢4「超過を知らなかった場合に限り返還請求可能」→ ❌
利息制限法の超過利息の返還請求権は、債務者が超過であることを知っていたか否かにかかわらず認められます。不当利得の特則として、非債弁済の規定(民法第705条)の適用は排除されます。
背景知識
| 超過利息の取扱い | 内容 |
|---|---|
| 約定の効力 | 超過部分は無効 |
| 支払済みの超過分 | 元本に充当 |
| 元本完済後の超過分 | 不当利得として返還請求可能 |
| みなし弁済 | 平成22年改正で廃止済み |
学習アドバイス
みなし弁済制度の廃止は重要な改正点です。現行法では利息制限法の上限を超える利息は常に無効であり、超過支払分は元本充当→不当利得返還という流れになります。
まとめ
- 利息制限法の上限超過部分の約定は無効
- 超過支払分は元本に充当される
- みなし弁済制度は廃止済み
- 元本完済後の超過分は不当利得返還請求が可能