【問287】貸金業務取扱主任者 練習問題|利息制限法と他の法律の適用関係
利息制限法・出資法 問73/92難易度C(難しい)
問題文
利息制限法と他の法律との適用関係に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.利息制限法は民事上の制限を定めるものであり、上限利率を超えた約定の超過部分は無効となるが、直接的な刑事罰の規定はない。
- 2.出資法は刑事罰をもって上限利率を規制する法律であり、利息制限法の上限とは異なる利率が定められている場合がある。
- 3.利息制限法の上限利率を超え、出資法の上限利率以下の利率で貸付けを行った場合、民事上は超過部分が無効となるが刑事罰は科されない。
- 4.利息制限法の上限利率を超える利率の貸付けは、すべて出資法違反として刑事罰の対象となる。
解説
正解
正解は選択肢4です。利息制限法の上限を超えても、出資法の上限以下であれば刑事罰は科されません。
各選択肢の解説
選択肢1「利息制限法は民事上の制限で刑事罰なし」→ ✅(適切)
利息制限法は民事法であり、上限を超える利息の約定について超過部分を無効とする民事的効果を定めています。刑事罰の規定は利息制限法自体には設けられていません。
選択肢2「出資法は刑事罰で規制」→ ✅(適切)
出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)第5条は、上限利率を超える利息の契約・受領等に対して刑事罰を定めています。
選択肢3「利息制限法超・出資法以下→民事無効のみ」→ ✅(適切)
利息制限法の上限を超えるが出資法の上限以下の利率(いわゆるグレーゾーン金利)の場合、民事上は超過部分が無効となりますが、刑事罰は科されません。
選択肢4「利息制限法超はすべて出資法違反」→ ❌(不適切)
利息制限法の上限を超えても、出資法の上限(貸金業者の場合は年20%)以下であれば出資法違反にはなりません。かつてのグレーゾーン金利がこれに該当していました。
背景知識
| 法律 | 性質 | 貸金業者の上限 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 利息制限法 | 民事法 | 年15~20% | 超過部分無効 |
| 出資法 | 刑事法 | 年20% | 刑事罰 |
学習アドバイス
利息制限法(民事規制)と出資法(刑事規制)の役割分担を理解することが重要です。両法の上限利率が異なる場合の法的効果の違いを整理しましょう。
まとめ
- 利息制限法は民事上の無効、出資法は刑事罰という異なる規制手段
- 利息制限法超・出資法以下の場合は民事無効のみ
- 利息制限法を超えただけでは刑事罰の対象にはならない