【問281】貸金業務取扱主任者 練習問題|複数の貸付けにおける元本額の合算
利息制限法・出資法 問67/92難易度C(難しい)
問題文
利息制限法における元本額の計算に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.同一の貸主と借主との間で複数の金銭消費貸借契約がある場合、それぞれの契約の元本額を合算して上限利率を判断しなければならない。
- 2.利息制限法第5条により、同一の貸主と借主との間で2つの営業的金銭消費貸借契約がある場合、一方の残元本が50万円、他方の残元本が60万円であるときは、それぞれの上限利率は合算した110万円を基準に年15%となる。
- 3.利息制限法第5条の元本額の合算規定は、営業的金銭消費貸借と非営業的金銭消費貸借の双方に適用される。
- 4.元本額の合算は契約締結時の元本額で行い、その後の弁済による残元本の減少は考慮されない。
解説
正解
正解は選択肢2です。利息制限法第5条により、同一の貸主・借主間の営業的金銭消費貸借では元本額を合算して上限利率を判断します。
各選択肢の解説
選択肢1「複数契約は元本を合算して判断」→ ❌(不適切)
利息制限法第5条の元本額の合算規定は営業的金銭消費貸借に適用されるものであり、すべての金銭消費貸借について合算が義務付けられているわけではありません。
選択肢2「残元本50万円+60万円=110万円→年15%」→ ✅(適切)
利息制限法第5条第1項により、同一の貸主・借主間で複数の営業的金銭消費貸借上の債務が存在する場合、各貸付けの残元本の合計額を基準に上限利率を判断します。合算額110万円は100万円以上のため、上限利率は年15%となります。
選択肢3「営業的・非営業的の双方に適用」→ ❌(不適切)
利息制限法第5条の元本額の合算規定は、営業的金銭消費貸借に限って適用されます。非営業的金銭消費貸借には適用されません。
選択肢4「契約締結時の元本額で合算」→ ❌(不適切)
利息制限法第5条は「残元本の額」を合算すると規定しており、弁済により残元本が減少した場合はその減少後の額で合算します。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 利息制限法第5条 |
| 適用対象 | 営業的金銭消費貸借のみ |
| 合算の基準 | 残元本の額 |
| 効果 | 合算額を基準に上限利率を決定 |
学習アドバイス
元本額の合算規定は営業的金銭消費貸借に限定される点と、合算の対象が「残元本」である点がポイントです。具体的な数値で計算できるようにしましょう。
まとめ
- 営業的金銭消費貸借では同一当事者間の残元本を合算して上限利率を判断
- 合算規定は営業的金銭消費貸借にのみ適用
- 合算の基準は契約時の元本ではなく残元本の額