【問170】貸金業務取扱主任者 練習問題|相続・合併によるみなし貸金業者
貸金業法 問170/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業者の相続又は合併とみなし貸金業者に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者が死亡した場合において、その相続人は、被相続人の死亡後60日間は、貸金業者の登録を受けたものとみなされる場合がある。
- 2.貸金業者である法人が合併により消滅した場合、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、既存の貸付けに係る債権の管理等のために、みなし貸金業者として一定の規定の適用を受けることがある。
- 3.貸金業者が死亡した場合、その相続人が貸金業の登録を受けない限り、被相続人の既存の貸付けに係る債権の取立ては一切行うことができない。
- 4.貸金業者である法人が破産手続開始の決定を受けた場合、破産管財人は、当該法人の貸付けに係る債権の管理回収等に関して、みなし貸金業者としての規制を受けることがある。
解説
正解
正解は選択肢3です。相続人は、みなし貸金業者として既存の債権の取立てを行うことができます。
各選択肢の解説
選択肢1「死亡後60日間は登録を受けたものとみなされる場合がある」→ ✅(適切)
貸金業法第10条第3項の規定により、貸金業者が死亡した場合、その相続人は被相続人の死亡後60日間(又はその期間内に登録申請をした場合は当該申請に対する処分があるまでの間)は、被相続人の登録を受けたものとみなされる場合があります。
選択肢2「合併後の法人がみなし貸金業者となることがある」→ ✅(適切)
貸金業者である法人が合併により消滅した場合、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、既存の貸付けに係る債権の管理等のために、みなし貸金業者としての規制を受けることがあります。
選択肢3「登録を受けない限り取立ては一切できない」→ ❌(不適切)
貸金業者が死亡した場合、その相続人はみなし貸金業者として、既存の貸付けに係る債権の管理・取立てを行うことができます。新たに貸金業の登録を受けなくても、みなし規定の適用により、一定の範囲で債権の取立てを行うことは可能です。ただし、取立てに際しては貸金業法の取立て行為の規制が適用されます。
選択肢4「破産管財人もみなし規定の適用を受けることがある」→ ✅(適切)
貸金業者である法人が破産手続開始の決定を受けた場合、破産管財人が当該法人の貸付債権の管理回収等を行うにあたっては、みなし貸金業者としての規制を受けることがあります。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第10条第3項、第36条の3 |
| 相続人の地位 | 死亡後60日間は登録を受けたものとみなされる場合あり |
| 合併後の法人 | みなし貸金業者として規制を受ける場合あり |
| 破産管財人 | みなし貸金業者として規制を受ける場合あり |
| 相続人の取立て | みなし規定により登録がなくても一定範囲で可能 |
学習アドバイス
相続・合併・破産といった事業承継や法人消滅の場面でも、既存の債務者保護のためにみなし貸金業者の制度が機能します。特に、相続の場合の60日間の経過措置とみなし規定の関係を整理しておきましょう。
まとめ
- 貸金業者の死亡後、相続人は60日間登録を受けたものとみなされる場合がある
- 相続人はみなし貸金業者として既存債権の取立てが可能(登録不要)
- 合併後の法人や破産管財人もみなし貸金業者の規制を受けることがある