【問169】貸金業務取扱主任者 練習問題|廃業届出後の債権取立てとみなし規定
貸金業法 問169/214難易度B(標準)
問題文
貸金業者が廃業届を提出した後の債権取立てに関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者が廃業届を提出した場合、その時点で貸金業法の規制は一切適用されなくなるため、既存の債権の取立てについても自由に行うことができる。
- 2.貸金業者が廃業届を提出した場合であっても、既存の貸付けに係る債権の取立てについては、みなし貸金業者として貸金業法の取立て行為の規制が適用される。
- 3.貸金業者が廃業届を提出した後は、既存の債権を第三者に譲渡することはできない。
- 4.貸金業者が廃業届を提出した場合、既存の貸付けに係る債権はすべて消滅する。
解説
正解
正解は選択肢2です。廃業届提出後も、みなし貸金業者として取立て行為の規制が適用されます。
各選択肢の解説
選択肢1「廃業届提出後は規制が一切適用されない」→ ❌
廃業届を提出して登録の効力が失われた場合でも、みなし貸金業者として貸金業法の一定の規定が引き続き適用されます。規制が一切適用されなくなるというのは誤りです。
選択肢2「みなし貸金業者として取立て行為の規制が適用される」→ ✅
貸金業法第36条の3の規定により、廃業届を提出した者も、既存の貸付けに係る債権の管理・取立て等に関しては、みなし貸金業者として貸金業法の規定が適用されます。特に、取立て行為の規制(貸金業法第21条)は引き続き適用され、暴力的な取立てや深夜の取立て等は禁止されます。
選択肢3「債権を第三者に譲渡することはできない」→ ❌
廃業届を提出した後であっても、既存の貸付債権を第三者に譲渡すること自体は禁止されていません。ただし、債権譲渡に関する貸金業法上の規制は適用されます。
選択肢4「既存の債権はすべて消滅する」→ ❌
廃業届の提出により貸金業の登録は効力を失いますが、それによって既存の貸付けに係る債権が消滅するわけではありません。債権は私法上の権利として存続します。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第36条の3 |
| 廃業届提出後の地位 | みなし貸金業者 |
| 適用される規制 | 取立て行為の規制、帳簿の備付け等 |
| 既存債権の帰趨 | 消滅せず存続する |
学習アドバイス
「廃業=すべての規制から解放される」という誤解をしないことが重要です。みなし貸金業者の制度により、廃業後も既存の債務者等に対する保護規定は継続します。この点は試験でも出題されやすいポイントです。
まとめ
- 廃業届提出後もみなし貸金業者として取立て行為の規制が適用される
- 廃業により既存の債権が消滅するわけではない
- みなし規定は債務者保護の観点から設けられている