【問157】貸金業務取扱主任者 練習問題|取立て行為違反の罰則
問題文
貸金業法における取立て行為規制の違反に対する罰則に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業法第21条第1項に規定する取立て行為の規制に違反した者は、2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 2.取立て行為の規制に違反した場合の罰則は、行政上の過料のみであり、拘禁刑は科されない。
- 3.取立て行為の規制に違反した場合であっても、債務者から被害届が出されなければ処罰されることはない。
- 4.取立て行為の規制に違反した場合の罰則は、無登録営業と同じく10年以下の拘禁刑若しくは3,000万円以下の罰金であり、法定刑に差は設けられていない。
解説
正解
正解は選択肢1です。取立て行為規制違反には2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金又はその併科が定められています。
各選択肢の解説
選択肢1「2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金又は併科」→ ✅
貸金業法第49条第6号により、同法第21条第1項の取立て行為の規制に違反した者は、2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するとされています。
選択肢2「過料のみで拘禁刑はない」→ ❌
取立て行為規制の違反は、過料ではなく刑事罰(拘禁刑・罰金)の対象です。取立て行為の規制は債務者等の保護にとって極めて重要であるため、刑事罰による抑止が図られています。
選択肢3「被害届がなければ処罰されない」→ ❌
取立て行為規制の違反は親告罪ではないため、被害届の有無にかかわらず処罰の対象となります。捜査機関が独自に捜査・訴追を行うことができます。
選択肢4「無登録営業と同じ10年以下の拘禁刑」→ ❌
取立て行為規制違反の罰則は2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金であり、無登録営業の10年以下の拘禁刑若しくは3,000万円以下の罰金とは大きく異なります。法定刑に差は設けられており、違反行為の性質に応じて重さが変えられています。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第49条第6号、第21条第1項 |
| 罰則 | 2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金又は併科 |
| 親告罪の有無 | 親告罪ではない |
| 主な禁止行為 | 暴力的取立て、深夜の取立て、勤務先への訪問等 |
取立て行為の規制は、債務者やその関係者の平穏な生活を保護するために設けられた重要な規定です。暴力、脅迫、深夜の電話・訪問、勤務先への訪問等が禁止されています。
なお、令和7年(2025年)6月1日施行の刑法改正(令和4年法律第67号)により、懲役と禁錮は「拘禁刑」に一本化されました。改正前に作られた教材では「懲役」と表記されていることがありますが、指している刑罰は同じものです。
学習アドバイス
取立て行為規制違反の罰則「2年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金」は、無登録営業の「10年以下・3,000万円以下」と区別して覚えましょう。罰則の軽重を比較できるようにしておくことが重要です。
まとめ
- 取立て行為規制違反は2年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金又は併科
- 親告罪ではなく被害届がなくても処罰対象となる
- 無登録営業とは罰則の重さが異なる