【問140】貸金業務取扱主任者 練習問題|複数の極度方式契約の管理
貸金業法 問140/214難易度C(難しい)
問題文
一の貸金業者が同一の個人顧客と複数の極度方式基本契約を締結している場合の管理に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.一の貸金業者が同一顧客と複数の極度方式基本契約を締結している場合、各契約ごとに独立して基準額超過の判定を行い、他の契約の残高は考慮しない。
- 2.一の貸金業者が同一顧客と複数の極度方式基本契約を締結している場合、それぞれの契約に基づく極度方式貸付けの残高を合算した上で、他の貸金業者からの借入残高も加えた個人顧客合算額により基準額超過の判定を行う。
- 3.一の貸金業者が同一顧客と締結できる極度方式基本契約は1つに限られ、複数の契約を締結することは禁止されている。
- 4.複数の極度方式基本契約がある場合、途上与信は最も極度額が大きい契約についてのみ行えば足りる。
解説
正解
正解は選択肢2です。複数の極度方式基本契約がある場合、すべての残高を合算した上で基準額超過の判定を行います。
各選択肢の解説
選択肢1「各契約ごとに独立して判定」→ ❌
基準額超過の判定は、当該貸金業者の貸付残高の合計と他社借入残高を合算した個人顧客合算額で行います。複数の契約を個別に判定するのではなく、全体で判定します。
選択肢2「すべての残高を合算して個人顧客合算額で判定」→ ✅
貸金業法第13条の3に基づき、基準額超過の判定は個人顧客合算額(当該貸金業者からの全借入残高+他の貸金業者からの借入残高)により行われます。同一の貸金業者と複数の極度方式基本契約がある場合、それぞれの残高をすべて合算した上で判定します。
選択肢3「複数の契約締結は禁止」→ ❌
貸金業法上、一の貸金業者が同一顧客と複数の極度方式基本契約を締結することを禁止する規定はありません。実務上も、用途の異なる複数のローン契約が存在し得ます。
選択肢4「最も極度額が大きい契約のみ途上与信」→ ❌
途上与信はすべての極度方式基本契約について行う必要があります。最も極度額の大きい契約のみで足りるとする規定はなく、個人顧客合算額全体での判定が求められます。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第13条の3 |
| 判定方法 | 個人顧客合算額(全契約残高+他社借入残高) |
| 複数契約 | 禁止されていない |
| 途上与信 | すべての極度方式基本契約について実施 |
複数の極度方式基本契約がある場合、いずれか一つの契約の残高だけでなく全体の借入状況を把握することが総量規制の趣旨に沿った運用です。契約ごとの個別判定では過剰貸付を防止できない可能性があります。
学習アドバイス
複数の極度方式契約がある場合の管理は応用問題として出題される可能性があります。「個人顧客合算額」はすべての貸付残高の合計であることを理解し、個別判定ではなく総合判定が行われる点を覚えましょう。
まとめ
- 複数の極度方式基本契約の残高はすべて合算して基準額超過を判定する
- 一の貸金業者が同一顧客と複数の極度方式基本契約を締結することは禁止されていない
- 途上与信はすべての極度方式基本契約について実施する必要がある