【問111】貸金業務取扱主任者 練習問題|総量規制と事業用貸付けの例外
貸金業法 問111/214難易度B(標準)
問題文
貸金業法における総量規制(過剰貸付けの防止)に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.個人事業者に対する貸付けであっても、個人向け貸付けである以上、総量規制の対象となり、年収の3分の1を超える貸付けは一切禁止されている。
- 2.個人事業者に対する貸付けで、事業計画、収支計画、資金計画により返済能力があると認められる場合であっても、貸付金額が100万円を超えるときは総量規制の例外とはならない。
- 3.個人事業者に対する貸付けで、事業計画、収支計画、資金計画により当該個人事業者の返済能力を超えないと認められる場合は、総量規制の例外として年収の3分の1を超える貸付けが認められる。
- 4.個人事業者向け貸付けの例外が適用されるためには、当該事業者の事業実績が3年以上あることが法律上の要件とされている。
解説
正解
正解は選択肢3です。個人事業者向け貸付けは、一定の要件を満たせば総量規制の例外として取り扱われます。
各選択肢の解説
選択肢1「個人事業者でも総量規制の対象で一切禁止」→ ❌
個人事業者に対する貸付けは、貸金業法施行規則第10条の23第1項第1号により、事業計画等に基づき返済能力を超えないと認められる場合、総量規制の例外として扱われます。一切禁止というのは誤りです。
選択肢2「100万円超は例外とならない」→ ❌
個人事業者向け貸付けの例外には、貸付金額による上限は設けられていません。事業計画、収支計画、資金計画による返済能力の確認が要件であり、金額の多寡で例外適用が排除されるものではありません。
選択肢3「返済能力を超えないと認められれば例外となる」→ ✅
貸金業法第13条の2第2項および施行規則第10条の23第1項第1号に基づき、個人事業者に対する貸付けで、事業計画、収支計画、資金計画により返済能力を超えないと認められる場合は、総量規制の例外として年収の3分の1を超える貸付けが可能です。
選択肢4「事業実績3年以上が法律上の要件」→ ❌
事業実績の年数は法律上の要件とされていません。事業計画、収支計画、資金計画に基づく返済能力の確認が求められるものであり、事業実績の長さは直接的な要件ではありません。
背景知識
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 総量規制の基本 | 個人向け貸付けの残高が年収の3分の1を超える貸付けを原則禁止 |
| 事業用貸付けの例外 | 事業計画等で返済能力が認められれば年収の3分の1超も可能 |
| 確認書類 | 事業計画書、収支計画書、資金計画書 |
| 対象者 | 個人事業者(法人は総量規制の対象外) |
総量規制は個人の過剰な借入れを防止するための規制ですが、事業資金の需要に配慮し、個人事業者向けには例外が設けられています。法人向け貸付けはそもそも総量規制の対象外です。
学習アドバイス
総量規制の「除外」と「例外」の違いを明確に区別して学習しましょう。除外は住宅ローンや自動車ローンなど、例外は個人事業者向けや緊急時医療費などです。それぞれの要件を整理して覚えることが重要です。
まとめ
- 個人事業者向け貸付けは事業計画等で返済能力が確認できれば総量規制の例外となる
- 法人向け貸付けはそもそも総量規制の対象外である
- 総量規制の「除外」と「例外」は異なる概念であり、それぞれの要件を正確に把握する必要がある