【問107】貸金業務取扱主任者 練習問題|極度方式基本契約と総量規制
問題文
極度方式基本契約における総量規制の適用に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.極度方式基本契約の場合、総量規制の判断においては、極度額ではなく実際の借入残高を基準として年収等の3分の1と比較する。
- 2.貸金業者は、極度方式基本契約を締結している個人顧客について、定期的に指定信用情報機関の情報を使用して当該顧客の借入状況を調査する義務を負わない。
- 3.極度方式基本契約において極度額が年収等の3分の1を超える場合であっても、実際の借入残高が年収等の3分の1以下であれば、極度額の減額措置を講じる必要はない。
- 4.貸金業者は、極度方式基本契約を締結している個人顧客について、指定信用情報機関から提供を受けた信用情報により、当該顧客の借入残高が年収等の3分の1を超えていることが判明した場合、極度額の減額その他の措置を講じなければならない。
解説
正解
正解は選択肢4です。貸金業法第13条の4に基づき、極度方式基本契約の場合、定期調査の結果、借入残高が年収等の3分の1を超えていることが判明したときは、極度額の減額等の措置を講じなければなりません。
各選択肢の解説
選択肢1「実際の借入残高を基準とする」→ ❌
極度方式基本契約の締結時においては、極度額を基準として総量規制の判断を行います(貸金業法第13条の2第2項)。極度額は将来の貸付可能額の上限であるため、実際の借入残高ではなく極度額で判断する必要があります。ただし、極度方式貸付け(個別の借入れ)の場合は実際の貸付額を基準とする場面もあり、整理が必要です。
選択肢2「定期的な調査義務を負わない」→ ❌
貸金業者は、極度方式基本契約を締結している個人顧客について、定期的に指定信用情報機関の信用情報を使用して借入状況を調査しなければなりません(貸金業法第13条の3第1項・第2項)。これを「途上与信」といい、月次や3か月ごとの調査が義務付けられています。
選択肢3「極度額が3分の1超でも減額不要」→ ❌
極度方式基本契約において、定期調査の結果、個人顧客の借入残高が年収等の3分の1を超えている場合は、極度額の減額その他の措置を講じなければなりません(貸金業法第13条の4)。「実際の借入残高が3分の1以下であれば不要」とはなりません。
選択肢4「借入残高が3分の1超の場合に極度額減額等の措置」→ ✅
貸金業法第13条の4の規定どおりです。定期的な調査(途上与信)の結果、個人顧客の返済能力を超える貸付けとなっていることが判明した場合、貸金業者は極度額の減額その他の措置を講じることが義務付けられています。
背景知識
| 極度方式と総量規制 | 内容 |
|---|---|
| 契約締結時の基準 | 極度額で年収等の3分の1を判断 |
| 途上与信(定期調査) | 月次または3か月ごとに実施 |
| 残高超過時の措置 | 極度額の減額その他の措置が必要 |
| 調査方法 | 指定信用情報機関の信用情報を使用 |
極度方式基本契約は継続的な取引であるため、契約締結時だけでなく、契約期間中も定期的に顧客の返済能力を確認し、必要に応じて対応する義務があります。
学習アドバイス
極度方式基本契約と総量規制は複合的な論点であり、難易度が高い問題が出題されます。「契約締結時は極度額で判断」「途上与信の義務」「超過時の極度額減額義務」の3点をセットで覚えましょう。
まとめ
- 極度方式基本契約の締結時は極度額を基準に総量規制を判断する
- 貸金業者は定期的に指定信用情報機関の情報で借入状況を調査する義務がある
- 借入残高が年収等の3分の1を超えた場合は極度額の減額等の措置を講じなければならない