【問101】貸金業務取扱主任者 練習問題|債権譲渡と総量規制の関係
貸金業法 問101/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業者が行う債権譲渡等の規制に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者が個人顧客に対する貸付けに係る債権を他の貸金業者に譲渡した場合、譲受人である貸金業者は、当該債権について総量規制における残高に算入する必要はない。
- 2.貸金業者が貸付けに係る契約に基づく債権を第三者に譲渡する場合、当該債権の債務者に対し、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ書面を交付しなければならない。
- 3.貸金業者が貸付けに係る契約に基づく債権を貸金業者でない者に譲渡した場合、譲受人は貸金業法上の取立行為の規制の適用を受けない。
- 4.貸金業者が貸付けに係る契約に基づく債権を譲渡する場合、譲受人が暴力団員等であることを知りながら当該債権を譲渡することは、貸金業法により禁止されている。
解説
正解
正解は選択肢4です。貸金業法第24条第3項により、貸金業者は暴力団員等に対して債権を譲渡してはならないと規定されています。
各選択肢の解説
選択肢1「譲受人は総量規制の残高に算入不要」→ ❌
貸金業者が他の貸金業者から個人向け貸付債権を譲り受けた場合、当該債権の残高は譲受人の指定信用情報機関への情報提供対象となり、総量規制における残高として管理されます。譲渡によって総量規制の適用が免れるわけではありません(貸金業法第13条の2、第41条の35)。
選択肢2「あらかじめ書面を交付しなければならない」→ ❌
貸金業法第24条第2項では、債権譲渡があった場合に譲受人の商号等を債務者に通知する義務がありますが、これは「あらかじめ」ではなく、譲渡後遅滞なく通知するものです。「あらかじめ」という部分が誤りです。
選択肢3「貸金業者でない譲受人は取立規制の適用を受けない」→ ❌
貸金業法第24条第3項および第21条第1項の規定により、貸金業者から貸付債権の譲渡を受けた者は、貸金業者でなくても取立行為の規制の適用を受けます。これは債務者保護の観点から重要な規定です。
選択肢4「暴力団員等への債権譲渡は禁止」→ ✅
貸金業法第24条第3項において、貸金業者は、暴力団員等にその債権を譲渡してはならないと明確に規定されています。反社会的勢力の排除という公益目的に基づく規定です。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 債権譲渡の通知義務 | 譲渡後遅滞なく債務者に通知(貸金業法第24条第2項) |
| 取立規制の適用 | 譲受人が貸金業者でなくても適用あり |
| 暴力団員等への譲渡 | 禁止(貸金業法第24条第3項) |
| 総量規制との関係 | 譲受人が貸金業者の場合、残高として管理が必要 |
債権譲渡に関する規制は、債務者保護と反社会的勢力排除の2つの観点から設けられています。特に譲受人が貸金業者でない場合でも取立規制が及ぶ点は重要です。
学習アドバイス
債権譲渡の規制は、通知のタイミング(あらかじめか事後か)、取立規制の適用範囲(譲受人が貸金業者でない場合も含む)、暴力団員等への譲渡禁止の3点を正確に押さえましょう。引っかけ問題が多い分野です。
まとめ
- 貸金業者は暴力団員等に貸付債権を譲渡することが禁止されている
- 債権の譲受人が貸金業者でなくても取立行為の規制は適用される
- 債権譲渡の通知は「あらかじめ」ではなく「遅滞なく」行う