【問85】貸金業務取扱主任者 練習問題|受取証書の交付免除の要件
貸金業法 問85/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業法施行規則に規定する受取証書の交付に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者は、弁済を受けた金額が1万円未満の場合には、受取証書の交付義務が免除される。
- 2.貸金業者が弁済を受ける場合に、弁済をした者に対してその都度直ちに交付することが困難であるときは、一定の条件のもとで受取証書の交付方法に特例が認められる場合がある。
- 3.保証人が主たる債務者に代わって弁済した場合、貸金業者は保証人に対して受取証書を交付する義務を負わない。
- 4.債務者の配偶者が弁済した場合、貸金業者は債務者に対してのみ受取証書を交付すれば足り、弁済をした配偶者に対して交付する必要はない。
解説
正解
正解は選択肢2です。預金口座への払込み等、直ちに交付することが困難な場合には、一定の条件のもとで特例が認められています。
各選択肢の解説
選択肢1「1万円未満の場合は交付義務が免除」→ ❌
受取証書の交付義務は弁済金額の多寡にかかわらず生じます。1万円未満であっても免除される規定は存在しません。弁済を受けた以上、金額にかかわらず受取証書を交付しなければなりません(貸金業法第18条第1項)。
選択肢2「直ちに交付が困難な場合に特例が認められる」→ ✅
貸金業法第18条第2項は、預金又は貯金の口座に対する払込みにより弁済を受ける場合のように、直ちに交付することが困難な場合について特例を設けています。内閣府令で定めるところにより、一定期間内の送付等の方法が認められています。
選択肢3「保証人に対して交付義務を負わない」→ ❌
受取証書は「弁済をした者」に対して交付する義務があります。保証人が弁済した場合、保証人は「弁済をした者」に該当するため、貸金業者は保証人に対しても受取証書を交付しなければなりません(貸金業法第18条第1項)。
選択肢4「弁済をした配偶者に対して交付する必要はない」→ ❌
受取証書の交付先は「弁済をした者」です。債務者の配偶者が弁済をした場合、その配偶者が「弁済をした者」となるため、貸金業者は弁済をした配偶者に対して受取証書を交付しなければなりません(貸金業法第18条第1項)。
背景知識
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 交付の相手方 | 弁済をした者(債務者本人に限らない) |
| 金額による免除 | なし(金額にかかわらず交付必要) |
| 口座払込みの特例 | 一定期間内の送付が可能 |
| 保証人が弁済した場合 | 保証人に交付が必要 |
| 第三者が弁済した場合 | 弁済をした第三者に交付が必要 |
学習アドバイス
受取証書の交付相手は「債務者」ではなく「弁済をした者」である点が重要です。保証人や第三者弁済の場合に誰に交付すべきかという応用問題は、この基本原則を理解していれば正解できます。条文の文言を正確に読み取る習慣をつけましょう。
まとめ
- 受取証書は弁済金額にかかわらず交付が必要であり、少額であっても免除されない
- 交付の相手方は「弁済をした者」であり、保証人や第三者弁済の場合はその者に交付する
- 口座払込み等、直ちに交付が困難な場合には一定の特例が認められている