【問71】貸金業務取扱主任者 練習問題|契約前書面と契約時書面の違い
貸金業法 問71/214難易度A(易しい)
問題文
貸金業法に規定する契約締結前の書面(第16条の2)と契約締結時の書面(第17条)に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.契約締結前の書面は、貸付けに係る契約を締結した後、遅滞なく交付すれば足りる。
- 2.契約締結前の書面と契約締結時の書面は、いずれも同一の記載事項で構成されており、交付時期のみが異なる。
- 3.契約締結前の書面は、貸付けに係る契約を締結するまでに交付しなければならず、資金需要者等が契約内容を事前に確認できるようにする趣旨の規定である。
- 4.契約締結前の書面の交付義務は、極度方式基本契約には適用されるが、個別の貸付契約には適用されない。
解説
正解
正解は選択肢3です。契約締結前の書面は、資金需要者等が契約内容を事前に把握し、十分に検討した上で契約を締結できるようにするための規定です。
各選択肢の解説
選択肢1「契約締結後に交付すれば足りる」→ ❌
契約締結前の書面(貸金業法第16条の2)は、その名称のとおり契約を締結する「前」に交付しなければなりません。契約締結後に交付するのは契約締結時の書面(第17条)です。
選択肢2「記載事項は同一で交付時期のみ異なる」→ ❌
契約締結前の書面と契約締結時の書面は、記載事項が一部異なります。契約締結前の書面には契約の概要や貸付条件の見込みなどが記載され、契約締結時の書面にはより確定的な契約内容が記載されます。
選択肢3「契約締結までに交付し、事前確認を可能にする趣旨」→ ✅
貸金業法第16条の2の規定どおり、契約締結前の書面は契約を締結するまでに交付しなければなりません。これは資金需要者等の保護を目的とした規定です。
選択肢4「個別の貸付契約には適用されない」→ ❌
契約締結前の書面の交付義務は、極度方式基本契約に限らず、個別の貸付契約にも適用されます(貸金業法第16条の2第1項・第2項・第3項)。
背景知識
| 項目 | 契約締結前の書面(第16条の2) | 契約締結時の書面(第17条) |
|---|---|---|
| 交付時期 | 契約締結前 | 契約締結時(遅滞なく) |
| 目的 | 事前の契約内容確認 | 確定した契約内容の明示 |
| 記載内容 | 貸付条件の見込み等 | 確定した契約条件 |
| 適用範囲 | 貸付契約・極度方式基本契約等 | 貸付契約・極度方式基本契約等 |
学習アドバイス
契約締結前の書面と契約締結時の書面は、試験で頻出のテーマです。交付時期・目的・記載事項の違いを表にまとめて整理すると効率的に学習できます。特に「前」と「時」の一字の違いに注意しましょう。
まとめ
- 契約締結前の書面は契約を締結する「前」に交付が必要
- 契約締結前の書面は資金需要者等の事前確認を目的とする
- 契約締結前の書面と契約締結時の書面は記載事項が異なる