【問69】貸金業務取扱主任者 練習問題|電磁的方法による契約前書面の交付要件
貸金業法 問69/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業者が契約締結前の書面の交付に代えて電磁的方法により情報を提供する場合に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.電磁的方法により契約前書面に記載すべき事項を提供するには、相手方の承諾を得る必要がある。
- 2.相手方の承諾は、電磁的方法その他の方法により得ることができる。
- 3.相手方から電磁的方法による提供を受けない旨の申出があった場合、貸金業者は引き続き電磁的方法により提供することができる。
- 4.電磁的方法により提供する場合であっても、書面に記載すべき事項と同一の事項を提供しなければならない。
解説
正解
正解は選択肢3です。相手方から電磁的方法による提供を受けない旨の申出があった場合、貸金業者は書面により交付しなければなりません。
各選択肢の解説
選択肢1「相手方の承諾が必要」→ ✅
貸金業法第16条の2第5項に基づき、電磁的方法による提供は相手方の承諾を得た場合に限り認められます。承諾なしに一方的に電磁的方法で提供することはできません。本肢は適切です。
選択肢2「承諾は電磁的方法その他の方法で可能」→ ✅
相手方の承諾を得る方法については、電磁的方法その他の内閣府令で定める方法によることができます。書面での承諾に限定されていません。本肢は適切です。
選択肢3「申出後も電磁的方法で提供できる」→ ❌
相手方から電磁的方法による提供を受けない旨の申出があった場合、貸金業者は電磁的方法による提供を行うことができず、書面により交付しなければなりません。相手方の意思を無視して電磁的方法を継続することは認められません。本肢は不適切です。
選択肢4「書面と同一の事項を提供」→ ✅
電磁的方法による提供であっても、書面に記載すべき事項と同一の内容を提供する必要があります。情報提供の手段が変わるだけであり、提供すべき情報の内容が軽減されるわけではありません。本肢は適切です。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第16条の2第5項・第6項 |
| 電磁的方法の例 | 電子メール、Webサイトでの閲覧、CD-ROM等 |
| 承諾の要否 | 必ず相手方の承諾が必要 |
| 承諾の方法 | 電磁的方法その他の方法 |
| 撤回の申出 | 申出があれば書面交付に戻す必要あり |
電磁的方法による書面交付は、IT化の進展に対応した規定ですが、相手方の利益保護の観点から厳格な要件が定められています。承諾の取得と撤回の申出への対応が重要なポイントです。
学習アドバイス
電磁的方法による書面交付は、契約前書面だけでなく契約時書面や受取証書など他の書面交付義務にも共通する仕組みです。承諾の取得、撤回の申出への対応という基本構造を一度理解すれば、他の場面にも応用できます。
まとめ
- 電磁的方法による提供には必ず相手方の事前承諾が必要
- 相手方から撤回の申出があれば書面交付に切り替えなければならない
- 電磁的方法でも提供すべき情報の内容は書面交付の場合と同一