【問64】貸金業務取扱主任者 練習問題|誇大広告の禁止(勧誘と広告の規制の違い)
貸金業法 問64/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業法における広告の規制と勧誘の規制に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業法第16条の誇大広告等の禁止は、不特定多数の者に向けた広告を対象とするものであり、特定の者に対する個別の勧誘行為は同条の直接の規制対象ではない。
- 2.貸金業法第16条の2は、資金需要者等の利益を損なうおそれがある勧誘行為を禁止しており、借入意思のない者に対する勧誘の禁止などが含まれる。
- 3.貸金業者が特定の個人に電話をかけて貸付条件を説明する行為は、広告規制ではなく勧誘規制の対象となり得る。
- 4.貸金業法第16条の誇大広告等の禁止に違反した場合は行政処分の対象となるが、貸金業法第16条の2の勧誘規制に違反した場合は行政処分の対象とならない。
解説
正解
正解は選択肢4です。誇大広告等の禁止(第16条)と勧誘規制(第16条の2)のいずれの違反も行政処分の対象となります。
各選択肢の解説
選択肢1「誇大広告の禁止は不特定多数への広告が対象」→ ✅
貸金業法第16条の誇大広告等の禁止は、貸付条件の広告として不特定多数の者に向けた表示を規制するものです。特定の者に対する個別の勧誘は、第16条の2で別途規制されています。本肢は適切です。
選択肢2「第16条の2による勧誘行為の規制」→ ✅
貸金業法第16条の2は、貸金業者の勧誘行為に関する規制を定めています。資金需要者等の利益の保護に欠けるおそれがないように勧誘を行う義務や、契約を締結する意思がない旨の表示をした者への再勧誘の禁止等が規定されています。本肢は適切です。
選択肢3「個別の電話勧誘は勧誘規制の対象」→ ✅
特定の個人に対する電話による貸付条件の説明は、不特定多数への広告ではなく個別の勧誘行為にあたります。したがって、貸金業法第16条の2の勧誘規制の対象となり得ます。本肢は適切です。
選択肢4「勧誘規制違反は行政処分の対象とならない」→ ❌
貸金業法第16条の2の勧誘規制に違反した場合も、内閣総理大臣又は都道府県知事による業務改善命令(第24条の6の3)や業務停止命令(第24条の6の4)等の行政処分の対象となります。広告規制違反と同様に行政処分が科される点は重要です。
背景知識
| 項目 | 広告規制(第16条) | 勧誘規制(第16条の2) |
|---|---|---|
| 対象行為 | 不特定多数への広告 | 特定の者への勧誘 |
| 主な規制内容 | 誇大広告・誤認表示の禁止 | 不当勧誘の禁止、再勧誘の禁止 |
| 違反の効果 | 行政処分の対象 | 行政処分の対象 |
| 具体例 | チラシ、ウェブ広告、テレビCM | 電話勧誘、訪問勧誘、ダイレクトメール |
広告規制と勧誘規制は、いずれも資金需要者等の保護を目的としていますが、規制の対象となる行為の性質が異なります。広告は不特定多数に向けた情報提供であり、勧誘は特定の者に対する契約締結の働きかけです。
学習アドバイス
広告規制(第16条)と勧誘規制(第16条の2)は条文番号が近く混同しやすいため、対象行為の違い(不特定多数か特定か)と規制内容の違いを表で整理しておきましょう。どちらも行政処分の対象となる点は共通です。
まとめ
- 広告規制は不特定多数への表示を対象とし、勧誘規制は特定の者への働きかけを対象とする
- 広告規制違反も勧誘規制違反も、いずれも行政処分の対象となる
- 電話やダイレクトメールによる個別の働きかけは勧誘規制の対象となり得る