【問63】貸金業務取扱主任者 練習問題|誇大広告の禁止(景表法との比較)
貸金業法 問63/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業法第16条の誇大広告等の禁止と不当景品類及び不当表示防止法(景表法)の関係に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者の広告が貸金業法第16条の誇大広告等の禁止に違反する場合であっても、景表法の不当表示にも該当するときは、景表法に基づく措置命令の対象となり得る。
- 2.景表法は、商品又は役務の取引に関する不当な表示を規制するものであり、貸金業者の広告も景表法の適用対象となり得る。
- 3.貸金業法第16条の誇大広告等の禁止に違反した場合は行政処分の対象となるが、景表法の優良誤認表示又は有利誤認表示に該当した場合は消費者庁による措置命令及び課徴金納付命令の対象となり得る。
- 4.貸金業法第16条に基づく誇大広告等の禁止規定が適用される場合、景表法の規定は適用されず、貸金業法のみが適用される。
解説
正解
正解は選択肢4です。貸金業法と景表法は別個の法律であり、一方が適用されることにより他方の適用が排除されるという関係にはありません。
各選択肢の解説
選択肢1「両法令が重複適用される場合がある」→ ✅
貸金業法と景表法は、それぞれ独立した法律であり、一つの広告が両方の法律に違反する場合は、それぞれの法律に基づく処分が行われ得ます。法令の競合適用は認められており、本肢は適切です。
選択肢2「貸金業者の広告も景表法の適用対象」→ ✅
景表法は、事業者が供給する商品又は役務の取引について広く適用されます。貸金業者の提供する貸付けサービスも「役務」に該当するため、景表法の適用対象となり得ます。本肢は適切です。
選択肢3「それぞれ異なる処分・制裁がある」→ ✅
貸金業法違反の場合は内閣総理大臣又は都道府県知事による行政処分(業務改善命令、業務停止命令等)の対象となります。一方、景表法違反の場合は消費者庁による措置命令や課徴金納付命令の対象となり得ます。本肢は適切です。
選択肢4「貸金業法が適用されれば景表法は適用されない」→ ❌
貸金業法の規定が適用される場合であっても、景表法の適用が排除されるわけではありません。両法令はそれぞれの目的に基づき独立して適用されます。貸金業法は貸金業者の業務の適正な運営を目的とし、景表法は一般消費者の利益保護を目的としており、相互に補完的な関係にあります。
背景知識
| 項目 | 貸金業法第16条 | 景表法 |
|---|---|---|
| 所管 | 金融庁 | 消費者庁 |
| 目的 | 貸金業の適正運営・資金需要者の保護 | 一般消費者の利益保護 |
| 違反時の処分 | 業務改善命令、業務停止命令等 | 措置命令、課徴金納付命令 |
| 対象表示 | 貸付条件に関する誇大広告等 | 優良誤認・有利誤認表示等 |
貸金業者の広告には、貸金業法のほか、景表法、特定商取引法、消費者契約法など複数の法令が適用される可能性があります。各法令の目的と規制内容の違いを理解することが重要です。
学習アドバイス
他法令との関係を問う問題では、「一方の法令が適用されると他方は排除される」という趣旨の選択肢が誤りとなるパターンが頻出です。特に貸金業法と景表法の関係は、両法令が併存的に適用されることを押さえておきましょう。
まとめ
- 貸金業法と景表法は独立した法律であり、重複適用があり得る
- 貸金業者の広告は貸金業法だけでなく景表法の規制も受ける
- 違反時の処分主体・内容は各法令で異なる(金融庁と消費者庁)