【問61】貸金業務取扱主任者 練習問題|誇大広告の禁止(誤認を与える表示の具体例)
貸金業法 問61/214難易度B(標準)
問題文
貸金業法第16条に規定する誇大広告等の禁止に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者が、貸付けの利率について、利息以外の費用を含まない表示をし、実質的な負担が広告の表示よりも大きくなる場合、誇大広告等の禁止に抵触するおそれがある。
- 2.貸金業者が、自社の審査通過率について実績に基づかない数値を広告に記載した場合、誇大広告等の禁止に抵触するおそれがある。
- 3.貸金業者が、「業界最低金利」と広告に表示した場合、客観的な根拠があれば誇大広告等の禁止には抵触しない。
- 4.貸金業者が、貸付けの利率について、利率の範囲のうち最低利率のみを強調して表示した場合であっても、最高利率を併記していれば、誇大広告等の禁止には一切抵触しない。
解説
正解
正解は選択肢4です。最高利率を併記していても、最低利率のみを過度に強調する表示は、利用者に誤認を与えるおそれがあり、誇大広告等の禁止に抵触する可能性があります。
各選択肢の解説
選択肢1「利息以外の費用を含まない利率表示」→ ✅
貸金業法第16条第2項では、貸付けの利率その他の条件について、著しく事実に相違する表示や、著しく人を誤認させるような表示を禁止しています。利息以外の手数料等を含まない表示は、実質的な負担を誤認させるおそれがあり、本規定に抵触し得ます。
選択肢2「実績に基づかない審査通過率の記載」→ ✅
根拠のない数値を用いた広告は、著しく事実に相違する表示に該当し得ます。貸金業法第16条の誇大広告等の禁止に抵触するおそれがあるとする本肢は適切です。
選択肢3「客観的根拠がある場合の『業界最低金利』表示」→ ✅
客観的事実に基づく表示であれば、直ちに誇大広告には該当しません。ただし、比較広告には客観的な裏付けが求められる点に注意が必要です。本肢の記述は適切です。
選択肢4「最低利率の強調でも最高利率併記で一切抵触しない」→ ❌
最高利率を併記していても、文字の大小や色使いなどで最低利率のみを著しく強調する表示は、利用者に実際よりも有利な条件であるとの誤認を与えるおそれがあります。「一切抵触しない」とする点が不適切です(貸金業法第16条、金融庁ガイドライン)。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第16条 |
| 禁止される表示 | 著しく事実に相違する表示、著しく誤認させる表示 |
| 対象となる事項 | 貸付条件(利率、返済方式等)、業務に関する事項 |
| 違反時の処分 | 業務改善命令、業務停止命令等の行政処分の対象 |
貸金業法の誇大広告規制は、単に虚偽の事実を記載する場合だけでなく、表示方法により利用者に誤認を与える場合も対象となります。利率の表示においては、最低利率と最高利率の両方を明瞭に表示することが求められます。
学習アドバイス
誇大広告の禁止は、表示内容だけでなく「表示方法」も規制対象であることを理解しましょう。特に利率表示は、実務でも問題になりやすいポイントです。「一切」「すべて」などの断定表現がある選択肢は誤りの可能性が高いことも覚えておきましょう。
まとめ
- 誇大広告の禁止は、事実に相違する表示だけでなく誤認を与える表示方法も対象となる
- 利率表示では最低利率と最高利率の両方を明瞭に表示する必要がある
- 最高利率を併記していても、最低利率のみを過度に強調する表示は規制に抵触し得る