【問59】貸金業務取扱主任者 練習問題|著しく事実に相違する表示の具体例
問題文
貸金業者Aが行う次の広告表示のうち、貸金業法第16条に規定する「著しく事実に相違する表示」に該当するおそれが最も高いものを1つ選びなさい。
- 1.実際の貸付利率は年15.0%であるにもかかわらず、広告に「年利3.0%〜」と表示した。
- 2.貸付けの実質年率を「年14.6%〜年17.8%」と幅を持たせて表示した。
- 3.「ご返済は毎月1回の元利均等返済方式です」と、実際に採用している返済方式を表示した。
- 4.「お申込みからご融資まで最短30分」と表示し、実際にも審査状況により最短30分で融資を実行した実績があった。
解説
正解
正解は選択肢1です。実際の貸付利率と広告表示が大幅に乖離しており、著しく事実に相違する表示に該当するおそれが最も高いものです。
各選択肢の解説
選択肢1「実際は年15.0%なのに年3.0%〜と表示」→ ❌(違反のおそれが最も高い)
実際の貸付利率が年15.0%であるにもかかわらず、年3.0%から借入れが可能であるかのように表示することは、客観的事実と著しく乖離した表示です。資金需要者は年3.0%で借入れが可能であると誤解する可能性が高く、貸金業法第16条の「著しく事実に相違する表示」に該当するおそれが最も高いといえます。
選択肢2「利率を幅を持たせて表示」→ ✅(違反のおそれは低い)
審査結果等により適用される利率が異なる場合に、利率の範囲を表示することは一般的な表示方法です。表示された利率の範囲が実際に適用される利率の範囲と一致している限り、著しく事実に相違する表示には該当しません。
選択肢3「実際の返済方式を正確に表示」→ ✅(違反のおそれは低い)
実際に採用している返済方式を正確に表示しているのであれば、事実に合致した表示であり、誇大広告には該当しません。
選択肢4「最短30分の実績がある場合の表示」→ ✅(違反のおそれは低い)
実際に最短30分で融資を実行した実績がある場合、「最短30分」という表示は事実に基づくものです。ただし、大多数の利用者がそのような短時間で融資を受けられない場合は、誤認を与える表示に該当する可能性があるため注意が必要です。
背景知識
「著しく事実に相違する表示」の該当性は、表示内容と客観的事実との乖離の程度によって判断されます。
| 表示の類型 | 具体例 | 該当性 |
|---|---|---|
| 利率の虚偽表示 | 実際の利率と大幅に異なる利率を表示 | 該当のおそれ大 |
| 融資条件の虚偽表示 | 実際には必要な担保を不要と表示 | 該当のおそれ大 |
| 利率の範囲表示 | 実際の適用範囲と一致する幅を表示 | 該当しない |
| 事実に基づく表示 | 実績に基づくスピード融資の表示 | 原則として該当しない |
「著しく事実に相違する」かどうかは、一般的な資金需要者を基準として、その表示により判断を誤るおそれがあるかどうかで評価されます。
学習アドバイス
誇大広告の具体例に関する問題では、「表示内容」と「客観的事実」の乖離の程度を比較することが重要です。利率に関する虚偽表示は最も典型的な違反事例ですので、利率の大幅な乖離は「著しく事実に相違する表示」の代表例として覚えておきましょう。
まとめ
- 実際の利率と広告上の利率が大幅に乖離している表示は、著しく事実に相違する表示に該当する
- 利率の範囲表示や事実に基づく表示は、実態と一致していれば違反に該当しない
- 判断基準は一般的な資金需要者が誤認するかどうかである