【問49】貸金業務取扱主任者 練習問題|苦情処理体制の整備
問題文
貸金業者の苦情処理体制の整備に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者は、資金需要者等からの苦情を適切に処理するため、苦情処理に関する業務の社内規則の策定、苦情処理に関する業務に従事する使用人等への助言又は指導等の必要な体制を整備しなければならない。
- 2.貸金業者は、指定紛争解決機関が存在する場合であっても、自ら苦情処理体制を整備する義務は免除される。
- 3.苦情処理体制の整備義務は、一定規模以上の貸金業者にのみ課されるものであり、小規模な貸金業者には適用されない。
- 4.貸金業者が苦情処理体制を整備していなくても、苦情が実際に発生していない限り、監督当局から指導を受けることはない。
解説
正解
正解は選択肢1です。貸金業法第12条の2の2第1項に基づき、貸金業者は苦情処理に関する社内規則の策定や従業者への指導等の体制を整備する義務があります。
各選択肢の解説
選択肢1「社内規則の策定・従業者への助言指導等の体制整備」→ ✅
貸金業法第12条の2の2第1項の規定に基づく正確な記述です。貸金業者は、資金需要者等からの苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制を整備しなければなりません。具体的には、社内規則の策定、担当者の配置、従業者への助言・指導等が含まれます。
選択肢2「指定紛争解決機関がある場合は整備義務免除」→ ❌
指定紛争解決機関が存在する場合、貸金業者は当該機関との間で手続実施基本契約を締結する義務がありますが、これにより自社の苦情処理体制の整備義務が免除されるわけではありません。指定紛争解決機関は、あくまで社外の紛争解決手段であり、貸金業者自身の苦情処理体制は別途整備する必要があります。
選択肢3「一定規模以上の貸金業者にのみ適用」→ ❌
苦情処理体制の整備義務は、貸金業者の規模に関係なく、すべての貸金業者に課されています。小規模であっても、業務の実態に応じた苦情処理体制を整備しなければなりません。
選択肢4「苦情が発生していなければ指導なし」→ ❌
苦情処理体制の整備は事前の予防的措置として義務付けられているものであり、実際に苦情が発生しているかどうかにかかわらず、体制が整備されていなければ監督当局から指導や行政処分を受ける可能性があります。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第12条の2の2 |
| 苦情処理体制の主な内容 | 社内規則の策定、担当者の配置、従業者への助言・指導 |
| 指定紛争解決機関 | 日本貸金業協会(貸金業相談・紛争解決センター) |
| 契約締結義務 | 指定紛争解決機関が存在する場合は手続実施基本契約を締結 |
| 適用範囲 | すべての貸金業者(規模を問わない) |
苦情処理体制の整備は、資金需要者等の保護と貸金業への信頼確保のための重要な制度です。苦情の迅速かつ適切な処理は、紛争の拡大を防ぎ、業界全体の健全性を維持する役割を果たします。指定紛争解決機関との連携体制も含めた総合的な苦情処理の仕組みが求められています。
学習アドバイス
苦情処理体制は「すべての貸金業者に義務」「指定紛争解決機関があっても自社体制は別途必要」「苦情発生の有無にかかわらず事前整備が必要」の3点を押さえましょう。指定紛争解決機関の名称と役割も合わせて覚えると効果的です。
まとめ
- 苦情処理体制の整備はすべての貸金業者の義務であり規模による免除はない
- 指定紛争解決機関が存在しても自社の苦情処理体制は別途整備が必要
- 苦情の有無にかかわらず事前の体制整備が義務付けられている