【問39】貸金業務取扱主任者 練習問題|帳簿の閲覧・閲覧請求
貸金業法 問39/214難易度B(標準)
問題文
貸金業者の帳簿の閲覧等に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者は、内閣府令で定めるところにより、当該貸金業者の業務に関する帳簿を、資金需要者等の求めがなくても、営業所に常時公開しなければならない。
- 2.債務者等又は債務者等であった者は、貸金業者に対し、内閣府令で定めるところにより、帳簿の閲覧又は謄写を請求することができる。
- 3.帳簿の閲覧請求は、債務者等の委任を受けた弁護士が行うことはできず、必ず債務者等本人が行わなければならない。
- 4.貸金業者は、帳簿の閲覧請求があった場合であっても、営業秘密を理由として正当な理由なくこれを拒否することができる。
解説
正解
正解は選択肢2です。貸金業法第19条の2により、債務者等又は債務者等であった者は、貸金業者に対して帳簿の閲覧又は謄写を請求することができます。
各選択肢の解説
選択肢1「帳簿を営業所に常時公開」→ ❌
貸金業者には帳簿を営業所で常時公開する義務はありません。帳簿の開示は、債務者等又は債務者等であった者からの請求があった場合に、その請求に応じて行うものです(貸金業法第19条の2)。自発的な公開義務ではありません。
選択肢2「債務者等は帳簿の閲覧又は謄写を請求できる」→ ✅
貸金業法第19条の2の規定どおりです。債務者等又は債務者等であった者は、自己に関する帳簿について閲覧又は謄写を請求することができます。この規定は取引履歴の開示を通じた資金需要者等の保護を目的としています。
選択肢3「弁護士による請求は不可」→ ❌
帳簿の閲覧請求は、債務者等本人のみならず、その代理人(弁護士等)が行うことも認められます。債務者等が弁護士に委任して閲覧請求を行うことは実務上も広く行われており、これを禁じる規定はありません。
選択肢4「営業秘密を理由に正当な理由なく拒否できる」→ ❌
貸金業者は、正当な理由なく帳簿の閲覧又は謄写の請求を拒否してはなりません。営業秘密であることのみをもって拒否の正当事由とはなりません。帳簿の閲覧請求への対応は貸金業者の法的義務です。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 貸金業法第19条の2 |
| 請求権者 | 債務者等又は債務者等であった者 |
| 請求内容 | 帳簿の閲覧又は謄写 |
| 請求対象 | 自己に関する部分 |
| 代理人による請求 | 可能(弁護士等) |
| 貸金業者の義務 | 正当な理由なく拒否不可 |
帳簿の閲覧請求権は、過払金返還請求等に際して取引履歴を確認するために重要な権利です。最高裁判例(平成17年7月19日)においても、貸金業者は信義則上、取引履歴の開示義務を負うとされています。
学習アドバイス
帳簿の閲覧請求権は債務者保護の観点から重要な制度です。「請求権者の範囲」「代理人による請求の可否」「拒否の可否」の3点を整理しましょう。過払金返還請求との関連でも重要なテーマです。
まとめ
- 債務者等又は債務者等であった者は帳簿の閲覧・謄写を請求できる
- 弁護士等の代理人による請求も認められる
- 貸金業者は正当な理由なく閲覧請求を拒否できない