【問35】貸金業務取扱主任者 練習問題|届出義務者の特定
貸金業法 問35/214難易度C(難しい)
問題文
貸金業者の届出に関する次の記述のうち、届出義務者についての記述として適切なものを1つ選びなさい。
- 1.法人である貸金業者が合併以外の事由により解散した場合、その法人の代表取締役であった者が廃業届出の届出義務者となる。
- 2.法人である貸金業者の役員に変更があった場合、新たに就任した役員自身が変更届出の届出義務者となる。
- 3.個人である貸金業者が死亡した場合、その相続人が届出義務者となるが、相続人が複数いるときは、そのうちの1人が届出をすれば足りる。
- 4.貸金業者が商号の変更について届出をする場合、届出義務者は当該貸金業者であり、届出先は登録を受けた内閣総理大臣又は都道府県知事である。
解説
正解
正解は選択肢4です。変更届出の届出義務者は貸金業者自身であり、届出先は登録を受けた行政庁です(貸金業法第8条第1項)。
各選択肢の解説
選択肢1「合併以外の解散は代表取締役であった者」→ ❌
法人が合併以外の事由(任意解散等)により解散した場合の届出義務者は清算人です(貸金業法第10条第1項第5号)。代表取締役であった者ではありません。解散後は清算手続に入るため、清算人が届出の責任を負います。
選択肢2「役員変更は新任役員が届出義務者」→ ❌
変更届出の届出義務者は貸金業者自身です(貸金業法第8条第1項)。新たに就任した役員個人が届出義務者となるのではなく、法人である貸金業者として届出を行います。実務上は代表者名で届出書を提出します。
選択肢3「相続人の1人が届出すれば足りる」→ ❌
貸金業法第10条第1項第1号は、相続人が届出義務者であると規定していますが、相続人が複数いる場合にそのうちの1人が届出をすれば足りるとする明文の規定はありません。相続人全員に届出義務があると解されるため、この記述は正確とはいえません。
選択肢4「届出義務者は貸金業者、届出先は登録行政庁」→ ✅
貸金業法第8条第1項の規定どおりです。変更届出の届出義務者は貸金業者自身であり、届出先はその登録を受けた内閣総理大臣又は都道府県知事です。基本的ですが正確な理解が求められます。
背景知識
| 届出の種類 | 届出義務者 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 変更届出 | 貸金業者自身 | 貸金業法第8条第1項 |
| 死亡届出 | 相続人 | 貸金業法第10条第1項第1号 |
| 合併消滅届出 | 存続・設立法人の代表役員 | 同第3号 |
| 破産届出 | 破産管財人 | 同第4号 |
| 解散届出(合併以外) | 清算人 | 同第5号 |
| 廃止届出 | 個人又は法人の代表役員 | 同第6号 |
届出義務者は届出の種類によって異なります。特に廃業等の届出は事由に応じて届出義務者が変わるため、それぞれの対応関係を正確に記憶する必要があります。
学習アドバイス
届出義務者の問題は応用力が問われます。変更届出と廃業届出で届出義務者が異なる点、廃業届出でも事由ごとに届出義務者が変わる点を整理しましょう。特に「解散→清算人」「破産→破産管財人」の区別は頻出論点です。
まとめ
- 変更届出の届出義務者は貸金業者自身
- 廃業届出の届出義務者は事由によって異なる(清算人・破産管財人等)
- 合併以外の解散の届出義務者は代表取締役ではなく清算人