【問11】貸金業務取扱主任者 練習問題|登録の拒否事由(破産者・心身の故障)
問題文
貸金業の登録の拒否事由に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.破産手続開始の決定を受けた者は、復権を得た後であっても、復権の日から5年を経過しなければ貸金業の登録を受けることができない。
- 2.心身の故障により貸金業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める者は、登録の拒否事由に該当しない。
- 3.破産手続開始の決定を受けた者で復権を得ないものは、登録の拒否事由に該当する。
- 4.現行の貸金業法では、成年被後見人又は被保佐人であることが、それのみをもって直接の登録拒否事由として明文に列挙されている。
解説
正解
正解は選択肢3です。破産手続開始の決定を受けた者で復権を得ないものは、貸金業法第6条第1項第2号により登録拒否事由に該当します。
各選択肢の解説
選択肢1「破産者は復権後5年経過が必要」→ ❌
破産者で復権を得ない者が登録拒否事由に該当しますが、復権を得れば直ちに登録が可能です。復権後にさらに5年を待つ必要はありません(貸金業法第6条第1項第2号)。
選択肢2「心身の故障により貸金業を適正に行うことができない者は拒否事由に該当しない」→ ❌
令和元年(2019年)の整備法による貸金業法改正で、第6条第1項第1号は「心身の故障により貸金業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める者」を登録拒否事由として規定しています。該当者は登録を受けることができません。
選択肢3「破産手続開始の決定を受けた者で復権を得ないものは拒否事由に該当」→ ✅
貸金業法第6条第1項第2号により、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者は登録拒否事由に該当します。免責許可決定の確定等により復権を得れば、待機期間なしに登録が可能となります。
選択肢4「成年被後見人・被保佐人がそれのみで直接の拒否事由として明文列挙されている」→ ❌
令和元年改正前の旧貸金業法第6条第1項第1号 では、成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者が直接の欠格事由として列挙されていました。しかし、現行法(令和元年12月14日施行の改正後) は、後見・保佐の審判を受けたこと自体ではなく、「心身の故障により貸金業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める者」という個別判断ベースの基準に変更されています。
背景知識(令和元年改正のポイント)
| 項目 | 改正前 | 改正後(現行法) |
|---|---|---|
| 第6条第1項第1号 | 成年被後見人又は被保佐人 | 心身の故障により貸金業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める者 |
| 判断基準 | 後見・保佐の審判の有無で一律判定 | 個別事案ごとに判断 |
| 同様の改正 | 第24条の27(主任者登録)にも同改正 | 同上 |
この改正は「成年後見制度の利用の促進に関する法律」に基づく整備法(令和元年法律第37号)によるもので、士業の欠格事由から成年被後見人・被保佐人を一律に外し、個別判断とする方向性に統一されました。
学習アドバイス
旧法時代の参考書や過去問では、成年被後見人・被保佐人が直接の欠格事由として書かれているものが残っています。現行法の文言は「心身の故障〜内閣府令で定める者」であることを必ず押さえてください。
まとめ
- 破産者は復権を得れば直ちに登録が可能(5年の待機期間は不要)
- 令和元年改正後は「成年被後見人・被保佐人」自体は直接の欠格事由ではない
- 現行法第6条第1項第1号は「心身の故障により貸金業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める者」を欠格事由とする