【問145】知的財産管理技能検定2級 練習問題|パリ条約(優先権の効果・事例)
国際条約 問5/15難易度A(易しい)
問題文
甲は2025年4月1日に日本で発明イについて特許出願Xを行い、2025年10月1日にパリ条約の優先権を主張して米国に特許出願Yを行った。その間の2025年7月1日に、第三者乙が発明イと同一の内容を雑誌で公表していた。この場合の米国出願Yの取扱いとして、最も適切なものはどれか。
- 1.乙の公表により、日本出願Xおよび米国出願Yはいずれも新規性を失い拒絶される。
- 2.優先権は出願日を遡及させる効果を持たないため、乙の公表の有無にかかわらず米国出願Yは当然に登録される。
- 3.米国出願Yは現実の出願日(2025年10月1日)を基準に判断され、乙の7月1日の公表により新規性を失う。
- 4.米国出願Yは優先権の効果により最初の出願Xの日(2025年4月1日)を基準に判断され、優先期間中の乙の公表によって不利な取扱いを受けない。
解説
パリ条約4条Bにより、優先期間中に行われた第三者の出願・公表・実施等の行為は、優先権を主張する後の出願に対して不利な取扱いの根拠とならず、後の出願は最初の出願の日を基準として判断される。特許の優先期間は12か月で本件出願Y(4月1日→10月1日)は期間内のため優先権は有効であり、乙の7月の公表は出願Yの新規性を否定しない。よって4が正しく、基準日を誤る1・3、優先権の効果を否定する2は誤り。