【問90】知的財産管理技能検定2級 練習問題|商標的使用
商標法 問14/28難易度A(易しい)
問題文
A社は、ある図形商標を「被服」を指定商品として登録している。B社は、その図形と類似する図柄を、専ら装飾(デザイン)としてTシャツの前面全体に大きくプリントして販売しており、需要者もこれを出所を示すものではなく単なる装飾として認識している。この場合の商標権侵害に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.Tシャツに当該図柄が付されている以上、それがどのように認識されているかを問わず、常に商標としての使用に当たり、侵害が成立する。
- 2.装飾目的であっても、登録商標に類似する図柄を大きく表示している以上、当然に商標権を侵害する。
- 3.当該図柄が専ら装飾として用いられ、需要者が出所表示として認識していない場合には、商標としての使用に当たらず、商標権の効力が及ばないと判断されることがある。
- 4.商標としての使用(商標的使用)に当たるか否かは、商標権侵害の成否を判断するうえで考慮されない。
解説
商標権侵害が成立するには、標章が自他商品の識別(出所表示)機能を果たす態様で使用されること(商標としての使用)が必要である。平成26年改正で明文化された26条1項6号は、需要者が何人かの業務に係る商品・役務であることを認識できる態様で使用されていない商標には効力が及ばないとする。専ら装飾として認識される図柄はこれに当たり得るため侵害とならない場合があり3が正しい。1・2は使用態様(商標的使用の有無)を考慮しない点で誤り。4は商標的使用の有無が侵害判断の前提となる点で誤り。