【問38】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|取消後の追認
問題文
取り消すことができる行為の追認に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.追認は取消しの原因となっていた状況が消滅した後でなければ効力を生じない。
- 2.追認をしても取消権はなお行使することができる。
- 3.追認は必ず書面によらなければならない。
- 4.未成年者は法定代理人の同意なしに自ら追認することができる。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
民法124条1項により、取消可能な行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ取消権を有することを知った後にしなければ効力を生じません。例えば未成年者は成年に達した後でなければ追認できません。
選択肢2 → ❌
民法122条により、取り消すことができる行為が追認されたときは、以後取り消すことができなくなります。追認により取消権は消滅します。
選択肢3 → ❌
追認の方式は法定されておらず、明示・黙示を問わず可能です(民法125条は法定追認の要件を定める)。書面要件はありません。
選択肢4 → ❌
未成年者の場合、原則として法定代理人の同意を得るか、成年に達した後でなければ自ら追認できません(民法124条1項参照)。これは追認も法律行為であり、行為能力が必要だからです。
背景知識
追認とは、取り消すことができる行為を取消可能な状態から確定的に有効とする意思表示のことです。民法122条により追認は取消権の喪失を生じさせ、行為は確定的に有効となります。追認の要件として(1)取消原因の消滅、(2)取消権の認識、が必要です(民法124条1項)。法定代理人や保佐人・補助人による追認は本人の能力が回復していなくても可能です(124条2項)。法定追認(125条)は、追認可能後に債務履行・履行請求・更改・担保提供・取消可能な権利の譲渡・強制執行など6つの事由があれば、追認とみなされる制度です。これらにより取引の安定が図られています。追認の意思表示は明示でも黙示でも成立し、書面要件はありません。
学習アドバイス
追認の要件(取消原因消滅+取消権認識、民法124条1項)、追認の効果(取消権消滅、122条)、法定追認(125条の6事由)を整理しましょう。「未成年者は成年到達後でなければ追認不可」という具体例で理解すると応用が利きます。
まとめ
- 追認は取消原因消滅後でないと無効(124条1項)
- 追認により取消権は消滅(122条)
- 法定追認の6事由(125条)も重要