【問504】貸金業務取扱主任者 練習問題|多重債務者対策
資金需要者等の保護 問84/84難易度C(難しい)
問題文
多重債務問題対策における各機関の役割および貸金業法改正に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
- 1.2006年の貸金業法改正(改正貸金業法)により、上限金利の引き下げ(利息制限法の上限金利への統一)および総量規制の導入が段階的に施行され、2010年(平成22年)6月に完全施行された。
- 2.日本貸金業協会は、会員の貸金業者に対して自主規制を行うとともに、借主からの苦情・相談に対応する機能も担っている。
- 3.多重債務問題改善プログラムにおいて、財務省(財務局)は貸金業者の監督を担うほか、多重債務者の相談窓口としての機能も果たしている。
- 4.消費者庁が設置(2009年)される以前は、多重債務問題に関する行政の司令塔機能は内閣府が担っておらず、金融庁が単独で全面的に担当していた。
解説
正解
正解は選択肢4です。消費者庁設置前の多重債務問題の司令塔機能について「内閣府が担っていなかった」という記述は誤りです。
各選択肢の解説
選択肢1「2006年改正・2010年完全施行」→ ✅正解(誤りではない)
2006年(平成18年)12月に改正貸金業法が成立し、上限金利の引き下げ(グレーゾーン金利の廃止、利息制限法上限への統一)および総量規制の導入が段階的に施行されました。2010年(平成22年)6月18日に完全施行されています。この内容は正確です。
選択肢2「日本貸金業協会の自主規制・相談機能」→ ✅正解(誤りではない)
日本貸金業協会は、指定紛争解決機関として会員業者に対する自主規制(業務基準の策定・遵守指導等)を行うとともに、借主からの苦情・相談に対応する窓口機能も有しています。これは正確な記述です。
選択肢3「財務局の監督・相談窓口機能」→ ✅正解(誤りではない)
財務省(各地の財務局・財務事務所)は、都道府県知事登録業者(2都道府県以上の場合は内閣総理大臣登録)を対象に貸金業者の監督を行うとともに、多重債務者向けの相談窓口としても機能しています。これは正確な記述です。
選択肢4「内閣府は多重債務の司令塔でなく金融庁が単独担当」→ ❌誤り
消費者庁設置(2009年)以前、多重債務問題改善プログラム(2007年策定)の司令塔機能は**内閣府(消費者行政推進会議)**が担っていました。「内閣府が担っていなかった」という記述は誤りです。金融庁だけが単独で担当していたわけでもなく、関係省庁が内閣府のもとで連携して取り組んでいました。
背景知識
多重債務問題に関連する制度変遷をまとめます。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2006年 | 改正貸金業法成立(上限金利引き下げ・総量規制の法定化) |
| 2007年 | 多重債務問題改善プログラム策定(内閣府主導) |
| 2009年 | 消費者庁設置(消費者行政の司令塔に) |
| 2010年 | 改正貸金業法の完全施行 |
改正貸金業法完全施行後、多重債務者数・貸金業者数ともに大幅に減少しました。
学習アドバイス
難易度Cの問題では、貸金業法改正の経緯と年号(2006年改正・2010年完全施行)、各機関の役割の正確な知識が問われます。「内閣府→消費者庁」という行政の移行の流れも確認しておきましょう。
まとめ
- 改正貸金業法は2006年成立・2010年完全施行
- 多重債務問題改善プログラムの司令塔は内閣府(消費者庁設置前)
- 消費者庁は2009年設置(消費者行政の中心機関)