【問306】貸金業務取扱主任者 練習問題|出資法の上限金利と刑事罰の適用関係
利息制限法・出資法 問92/92難易度C(難しい)
問題文
出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)における金利規制に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者が年20%を超える割合による利息の契約をした場合、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又はこれらの併科に処せられるが、貸金業者が法人であるときは当該法人に対して1億円以下の罰金が科される。
- 2.貸金業者以外の者が金銭の貸付けを行う場合、出資法上の金利規制は適用されない。
- 3.出資法の金利規制に違反した場合でも、実際に利息を受領していなければ刑事罰は科されない。
- 4.貸金業者が年20%を超える利息で貸付けを行った場合の罰則と、年109.5%を超える利息で貸付けを行った場合の罰則は同一である。
解説
正解
正解は選択肢1です。出資法第5条第2項及び同法第8条第3項の規定に基づく罰則です。
各選択肢の解説
選択肢1「貸金業者→5年以下懲役等、法人→1億円以下罰金」→ ✅
貸金業者が年20%を超える利息の契約をした場合、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又はこれらの併科に処せられます(出資法第5条第2項)。法人の場合は両罰規定により1億円以下の罰金が科されます(出資法第8条第3項)。
選択肢2「貸金業者以外には適用されない」→ ❌
出資法の金利規制は貸金業者以外の者にも適用されます。貸金業者以外の者の上限金利は年109.5%です(出資法第5条第3項)。
選択肢3「利息を受領しなければ罰則なし」→ ❌
出資法は「利息の契約をし」た段階で処罰対象としています。実際に利息を受領したかどうかは問いません。契約をしただけで犯罪が成立します。
選択肢4「年20%超と年109.5%超の罰則は同一」→ ❌
貸金業者の年20%超の場合は5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金です。一方、年109.5%超の高金利(いわゆる超高金利)の場合は10年以下の懲役若しくは3000万円以下の罰金又はこれらの併科とより重い罰則が適用されます。
背景知識
| 区分 | 上限金利 | 罰則 | 法人罰金 |
|---|---|---|---|
| 貸金業者 | 年20% | 5年以下懲役/1000万円以下罰金 | 1億円以下 |
| 貸金業者以外 | 年109.5% | 5年以下懲役/1000万円以下罰金 | 1億円以下 |
| 超高金利(全員) | 年109.5%超 | 10年以下懲役/3000万円以下罰金 | 3億円以下 |
学習アドバイス
出資法の罰則は数値が多く混同しやすいため、「貸金業者」「貸金業者以外」「超高金利」の3区分を整理して覚えましょう。「契約をした段階で処罰」という点も重要です。
まとめ
- 貸金業者の上限は年20%、貸金業者以外は年109.5%
- 利息の契約をした段階で処罰対象(受領不要)
- 超高金利(年109.5%超)はより重い罰則
- 法人には両罰規定が適用される