【問191】個人情報保護実務検定 練習問題|メール誤送信事案の対応
実務・関連法 問31/40難易度A(易しい)
問題文
通信販売業を営むA社の社員が、顧客100名分の氏名・メールアドレス・購入履歴を含むファイルを、誤って関係のない別の顧客10名にBCCではなくCCで一斉送信してしまった。この事案への対応として、最も適切なものはどれか。
- 1.顧客が苦情を申し出ない限り、漏えい等報告や本人通知は不要である
- 2.個人情報保護委員会への報告および本人への通知を検討する必要がある
- 3.誤送信は事故であり報告義務はないため、社内の再発防止に留めれば足りる
- 4.メールアドレスは個人情報ではないため、本件は漏えい事案に該当しない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌ 誤り
苦情の有無にかかわらず、要件に該当する漏えい事案には報告・通知義務が生じる場合があります。
選択肢2 → ✅ 正しい
氏名・メールアドレス・購入履歴の組合せは個人情報であり、本人の権利利益を害するおそれがある漏えい等として、法第26条の漏えい等報告および本人通知の対象となり得ます。
選択肢3 → ❌ 誤り
報告義務は事故か故意かを問わず発生し得ます。誤送信であっても要件該当性を確認する必要があります。
選択肢4 → ❌ 誤り
メールアドレスは特定の個人を識別できる情報と組み合わさることで個人情報に該当します。本件は氏名等が含まれており明確に個人情報の漏えいです。
背景知識
令和2年改正で導入された漏えい等報告(法第26条)は、(1)要配慮個人情報の漏えい等、(2)財産的被害が生じるおそれの漏えい等、(3)不正の目的をもって行われたおそれのある漏えい等、(4)1000人を超える漏えい等、のいずれかに該当する場合、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務付けられます。誤送信は典型的な「漏えい等」事案であり、要件該当性の検討、速報(概ね3〜5日以内)と確報(30日または60日以内)の2段階報告、本人通知の実施が求められます。
学習アドバイス
誤送信事案は実務で最も頻発するトラブルの一つです。報告4要件、速報・確報の期限、本人通知の方法(書面・メール等)を整理して覚えましょう。
まとめ
- 誤送信は漏えい等の典型事案
- 4要件該当時は委員会報告・本人通知が必要
- 速報3〜5日、確報30日(不正目的は60日)が原則