【問76】知的財産管理技能検定2級 練習問題|譲渡・著作者人格権(事例)
著作権法 問36/36難易度A(易しい)
問題文
A社は、著作者Xから、Xが創作した小説の著作権(すべての支分権)を譲り受けた。この事例に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.A社が著作権を有していても、著作者Xは著作者人格権を有するため、A社はXに無断でこの小説の題号や内容を改変することはできない。
- 2.A社は著作権の全部を譲り受けたのであるから、Xの著作者人格権もA社に移転しており、A社は自由にこの小説を改変することができる。
- 3.A社がXから著作権を譲り受けた事実は、登録をしなくても当然に第三者に対抗することができる。
- 4.著作権を譲り受けたA社はこの小説の著作者となるため、A社は自らをこの小説の著作者として表示する権利を有する。
解説
著作者人格権(公表権18条・氏名表示権19条・同一性保持権20条)は著作者の一身に専属し、著作権を譲渡してもXに残る(59条)。したがってA社はXに無断で題号や内容を改変できない(同一性保持権20条。選択肢1が正しい)。著作者人格権は譲渡できずA社に移転しない(59条。選択肢2は誤り)。著作権の移転は登録が第三者対抗要件であり、当然に対抗できるわけではない(77条1号。選択肢3は誤り)。著作者は現に創作した者であって、著作権を譲り受けてもA社は著作者とはならず、氏名表示権も取得しない(選択肢4は誤り)。