【問193】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|民事訴訟手続の概要
関連法規 問33/40難易度A(易しい)
問題文
民事訴訟手続に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.民事訴訟は処分権主義により当事者の申立てに拘束されず、裁判所が職権で訴訟物を変更することができる。
- 2.民事訴訟法における三審制では、最高裁判所への上告は事実認定の誤りを理由にすることもできる。
- 3.簡易裁判所の事物管轄は、訴額140万円以下の請求である。
- 4.民事訴訟においては職権探知主義が原則であり、当事者の主張・立証は補助的役割にとどまる。
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
処分権主義は裁判所の判断対象を当事者の申立てに拘束する原則です。裁判所が職権で訴訟物を変更することは原則としてできません。「職権で訴訟物を変更できる」とする本選択肢は誤りです。
選択肢2 → ❌
民事訴訟法第312条により、上告理由は憲法違反または重大な手続違背等に限定され、事実認定の誤りそのものは上告理由となりません。事実認定は控訴審までで原則確定します。
選択肢3 → ✅
裁判所法第33条第1項第1号により、簡易裁判所の事物管轄は訴額「140万円以下」の請求事件です。それ以外は原則として地方裁判所の事物管轄となります。
選択肢4 → ❌
民事訴訟においては当事者主義(処分権主義・弁論主義)が原則として採用されます。職権探知主義が原則となるのは家事審判等の非訟事件であり、通常の民事訴訟では適用されません。
背景知識
民事訴訟法は当事者の権利義務に関する紛争を解決する手続法で、処分権主義(当事者が訴訟物・訴訟の開始終了を決定)、弁論主義(主張・証拠の提出は当事者の責任)、口頭主義・直接主義・公開主義等の基本原則に基づきます。三審制を採用し、地方裁判所(または簡易裁判所)→高等裁判所→最高裁判所の3段階審理が行われます。簡易裁判所は訴額140万円以下、それ以外は地方裁判所が第一審となります。判決確定後は既判力により蒸し返しが禁止されます。
学習アドバイス
民事訴訟の基本原則(処分権主義・弁論主義)、事物管轄(140万円基準)、三審制を整理しましょう。各審級の役割(一審=事実認定、二審=事実・法律審、三審=法律審)も頻出です。
まとめ
- 民事訴訟は当事者主義(弁論主義)が原則
- 簡裁の事物管轄は140万円以下(裁判所法33条)
- 上告は法令違反等に限定(事実審はニ審まで)