【問175】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|不正競争防止法の周知性・著名性
関連法規 問15/40難易度B(標準)
問題文
不正競争防止法における周知表示混同惹起行為および著名表示冒用行為に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.周知表示混同惹起行為では、周知性は需要者の間で広く認識されている程度で足りる。
- 2.著名表示冒用行為では、混同のおそれがなければ規制対象とならない。
- 3.周知表示混同惹起行為では、商標として登録されていない限り保護を受けることはできない。
- 4.周知表示混同惹起行為と著名表示冒用行為は同一の規制であり、要件は共通している。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
不正競争防止法第2条第1項第1号(周知表示混同惹起行為)では、需要者の間で広く認識されている(周知)商品等表示と同一・類似の表示を使用して他人の商品・営業と混同を生じさせる行為を規制します。地域的に限定された需要者の認識でも周知性の要件を満たし得ます。
選択肢2 → ❌
不正競争防止法第2条第1項第2号(著名表示冒用行為)では、著名な商品等表示を自己の商品等表示として使用する行為を、混同の有無にかかわらず規制対象とします。著名性が高い表示はフリーライドや希釈化(ダイリューション)からも保護されます。
選択肢3 → ❌
周知表示混同惹起行為は商標登録の有無を問いません。未登録でも周知性があれば保護されます。商標法と不正競争防止法は別個の保護制度です。
選択肢4 → ❌
周知表示混同惹起行為は「周知性+混同」を要件とし、著名表示冒用行為は「著名性」のみで足り(混同不要)、要件は異なります。
背景知識
不正競争防止法第2条第1項第1号(周知)・第2号(著名)は商品等表示の保護規定です。「周知」は需要者の間で広く認識されている状態(地域限定でも可)、「著名」は全国レベルで広く知られている状態を指し、後者の保護はより強力です。「商品等表示」とは商品の容器・包装・形態・営業の標識等を含む広い概念です。違反には差止請求(法3条)、損害賠償請求(法4条)、信用回復措置(法14条)が認められ、刑事罰の対象ともなります。商標法との違いは登録不要である点です。
学習アドバイス
「周知=混同必要」「著名=混同不要」と区別しましょう。不正競争防止法は商標登録なしで保護される点が商標法との違いです。
まとめ
- 周知表示は需要者の認識で足りる(法2条1項1号)
- 著名表示冒用は混同不要(法2条1項2号)
- 商標登録なしでも保護対象