【問174】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|不正競争防止法の営業秘密
関連法規 問14/40難易度B(標準)
問題文
不正競争防止法における営業秘密の保護に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.営業秘密として保護されるためには、秘密管理性・有用性・非公知性のすべてを満たす必要がある。
- 2.営業秘密は知的財産権の一種であり、特許庁への登録により発生する権利である。
- 3.営業秘密は事業者の主観的な秘匿意思のみで足り、客観的な秘密管理措置は不要である。
- 4.退職した従業員が競合他社で営業秘密を使用した場合でも、不正競争防止法の対象とならない。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
不正競争防止法第2条第6項により、営業秘密は(1)秘密管理性(秘密として管理されていること)、(2)有用性(事業活動に有用であること)、(3)非公知性(公然と知られていないこと)の3要件をすべて満たす必要があります。
選択肢2 → ❌
営業秘密は登録によって発生する権利ではなく、上記3要件を満たすことで法的保護を受けます。特許権・商標権のような登録制度はありません。
選択肢3 → ❌
秘密管理性は客観的に認識できる具体的な秘密管理措置(アクセス制限・秘密表示・秘密保持義務契約等)が必要です。主観的な秘匿意思のみでは要件を満たしません。
選択肢4 → ❌
不正競争防止法第2条第1項第7号・第8号等により、退職後に営業秘密を不正取得・使用する行為も「営業秘密の不正取得・不正使用」として規制対象となります。
背景知識
不正競争防止法は事業者間の公正な競争を確保するための法律で、第2条第1項に列挙された不正競争行為を禁止します。営業秘密関連では取得・使用・開示・領得等が規制対象です。違反には民事的措置(差止請求、損害賠償請求、信用回復措置)、刑事罰(法21条:10年以下の懲役、2,000万円以下の罰金、法人重課で5億円以下)があります。営業秘密侵害罪は親告罪から非親告罪に改正され、海外重罰規定(法21条3項)も追加されました。秘密管理性の判断は客観的・合理的な観点から行われます。
学習アドバイス
営業秘密の3要件(秘密管理性・有用性・非公知性)は確実に押さえてください。各要件の「客観的」な判断基準も重要です。
まとめ
- 3要件:秘密管理性・有用性・非公知性(法2条6項)
- 登録不要、要件充足により保護
- 退職後の不正使用も規制対象