【問169】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|消費者契約法における過量契約の取消し
関連法規 問9/40難易度C(難しい)
問題文
消費者契約法における過量契約取消しに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.消費者契約法では過量契約の取消しは認められていない。
- 2.通常必要な分量を著しく超えると事業者が知っていた場合に取消可能となる。
- 3.事業者が消費者の事情を知らなかった場合でも、過量契約は当然に取消可能である。
- 4.過量契約の取消権は契約締結時から1年で時効消滅する。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
消費者契約法第4条第4項により、過量契約の取消し制度は2016年改正で導入されました。認められていないのは誤りです。
選択肢2 → ✅
消費者契約法第4条第4項により、消費者にとって通常の分量を著しく超える契約であることを事業者が「勧誘の際に知っていた」場合、消費者はその意思表示を取り消すことができます。判断基準は契約の目的・消費者の生活状況等の客観的事情です。
選択肢3 → ❌
過量契約取消しの要件として、事業者が過量である事情を「知っていたこと」(認識)が必要です。知らなかった場合には適用されません。
選択肢4 → ❌
消費者契約法第7条により、過量契約取消権は他の取消権と同様、追認できる時から1年・契約締結時から5年で時効消滅します。「契約締結時から1年」ではありません。
背景知識
過量契約取消しは、高齢者等を狙った次々販売(同一の業者が次々と同種商品を販売する手法)被害への対応として2016年改正で導入されました。要件は(1)消費者にとって通常必要とされる分量を著しく超えること、(2)事業者が勧誘の際にその事情を知っていたこと、です。「通常必要とされる分量」は当該消費者の生活状況等の客観的事情に基づいて判断されます。一回の契約で大量購入する場合のほか、同一事業者が次々と販売した結果として過量となる場合も対象となります。
学習アドバイス
過量契約取消しは認知判断・意思決定が困難な高齢者保護の趣旨で重要です。事業者の認識(知っていたこと)が必須要件である点に注意しましょう。
まとめ
- 過量契約取消しは法4条4項で2016年導入
- 事業者の認識が要件
- 取消権の時効は他の取消権と同じ1年/5年