【問118】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|遺言
民法(物権・担保・相続) 問38/40難易度B(標準)
問題文
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問は2019年1月施行の自筆証書遺言改正民法に基づくものとする。
- 1.遺言は、満15歳に達した者であれば、することができる。
- 2.自筆証書遺言は、その全文・日付・氏名を必ず自書しなければならず、財産目録についても例外なく自書する必要がある。
- 3.公正証書遺言は、本人および2人以上の証人が公証役場に行かなければ作成することができない。
- 4.遺言は、いったん作成すると、撤回することができない。
解説
正解
正解は選択肢1です。
民法961条により、満15歳に達した者は、遺言をすることができます。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
民法961条のとおり、満15歳以上で遺言能力が認められます。なお遺言は法律行為一般の行為能力(成年)とは別個の能力で、未成年者でも単独で遺言できます。
選択肢2 → ❌
2019年1月施行の改正民法968条2項により、自筆証書遺言に添付する財産目録については、自書ではなくパソコンで作成したものや通帳のコピーなどでも可能となりました(各ページに署名押印が必要)。
選択肢3 → ❌
公証人が病気の本人の元へ出張して作成することも可能です。「公証役場に行かなければ作成できない」というのは誤りです。
選択肢4 → ❌
民法1022条により、遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部または一部を撤回することができます。
背景知識
遺言は、被相続人の死亡によって財産関係を決定する重要な法律行為で、厳格な方式が要求されます。普通方式の遺言として、(1)自筆証書遺言、(2)公正証書遺言、(3)秘密証書遺言の3種類があります。2019年1月施行の改正により、自筆証書遺言の財産目録部分について自書要件が緩和され(各ページに署名押印は必要)、また2020年7月から法務局での自筆証書遺言保管制度が始まりました。遺言能力は満15歳以上で認められ、行為能力とは別個の概念です。遺言は遺言者の最終意思を尊重するため、いつでも撤回可能です。
学習アドバイス
遺言は方式の厳格性と、自筆証書遺言の改正点(財産目録の自書緩和)が頻出です。3種類の普通方式遺言を整理し、遺言能力15歳と撤回自由の原則を押さえましょう。
まとめ
- 遺言能力は満15歳以上
- 自筆証書遺言の財産目録は2019年改正で自書不要
- 遺言はいつでも撤回可能