【問103】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|共同不法行為
民法(物権・担保・相続) 問23/40難易度B(標準)
問題文
民法上の共同不法行為(民法719条)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えた場合、各共同行為者は各自分担して損害を賠償する責任を負う。
- 2.数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えた場合、各共同行為者は連帯して損害賠償責任を負う。
- 3.共同行為者のうちのいずれが損害を加えたかが不明である場合、共同行為者は誰も責任を負わない。
- 4.教唆者および幇助者は、共同行為者ではないため、不法行為責任を負うことはない。
解説
正解
正解は選択肢2です。
民法719条1項により、数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えた場合、各共同行為者は連帯してその損害を賠償する責任を負います。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
分担責任ではなく、連帯責任です。被害者保護のため各人が全額の責任を負います。
選択肢2 → ✅
民法719条1項のとおり、共同不法行為者は連帯責任を負います。
選択肢3 → ❌
民法719条1項後段により、共同行為者の中で誰の行為が損害を加えたか不明な場合(加害者不明型)も、各人が連帯して責任を負います。
選択肢4 → ❌
民法719条2項により、教唆者・幇助者も共同行為者とみなされ、責任を負います。
背景知識
共同不法行為は、複数の加害者が関与した不法行為について被害者を強く保護するため、連帯責任を課す制度です。3つの類型があります。①狭義の共同不法行為(719条1項前段):客観的関連共同性で足りる、②加害者不明型(同条1項後段):誰の行為が損害を加えたか不明な場合、③教唆・幇助型(同条2項):直接加害者でなくても関与した者。連帯責任により被害者は誰にでも全額請求でき、内部負担割合は加害者間で別途解決します。共同不法行為の連帯は判例上「不真正連帯」とされ、改正民法後も実質的には同様に扱われます。
学習アドバイス
共同不法行為は「連帯責任」がキーワードです。3類型(共同・加害者不明・教唆幇助)を整理し、被害者保護の趣旨を理解しましょう。求償関係(各加害者の負担割合に応じて)も論点になります。
まとめ
- 共同不法行為では各人が連帯責任を負う
- 加害者不明の場合も共同行為者は責任を負う
- 教唆者・幇助者も共同行為者とみなされ責任を負う