【問93】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|質権の設定
民法(物権・担保・相続) 問13/40難易度A(易しい)
問題文
民法上の質権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。
- 2.質権者は、質物を質権設定者に占有させることによっても、第三者に対抗することができる。
- 3.動産質権の効力は、目的物の引渡しがなくとも、当事者間の契約のみで生ずる。
- 4.質権の目的とすることができる財産は、動産に限られ、不動産や債権を質権の目的とすることはできない。
解説
正解
正解は選択肢1です。
民法344条により、質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって効力を生じます。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
民法344条のとおり、質権設定の効力要件は目的物の引渡しです。
選択肢2 → ❌
民法345条により、質権者は質権設定者に質物を占有させることはできません。占有させると対抗できなくなります(動産質)。
選択肢3 → ❌
動産質の効力発生要件は引渡しです。契約のみでは効力を生じません。
選択肢4 → ❌
質権の目的は、動産・不動産・債権その他の財産権です(民法362条)。不動産質や権利質も認められます。
背景知識
質権は、債権者が目的物の占有を取得し、債務不履行時に優先弁済を受ける担保物権です。占有移転を要件とする点で、抵当権との大きな違いがあります。質権の種類には動産質・不動産質・権利質があり、目的物に応じてルールが異なります。動産質は引渡しが対抗要件、不動産質は登記が対抗要件、債権質は債務者への通知または承諾が対抗要件です。継続占有が対抗要件である動産質では、占有を失うと対抗力を失う点が重要です。
学習アドバイス
質権は「占有移転=効力要件」「占有継続=対抗要件(動産質)」が基本です。抵当権との違い、質権の種類別ルール(動産・不動産・債権)を整理しましょう。流質契約の禁止も論点になります。
まとめ
- 質権の効力発生要件は目的物の引渡し
- 動産質の対抗要件は占有の継続
- 質権の目的は動産・不動産・債権その他の財産権