【問77】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|個人根保証契約の極度額
民法(債権・契約) 問34/36難易度B(標準)
問題文
個人根保証契約に関する記述として、2020年改正民法のもとで最も適切なものはどれか。
- 1.個人根保証契約では、極度額を定めなくても契約は有効である
- 2.個人根保証契約は、極度額を書面で定めなければ効力を生じない(民法465条の2)
- 3.個人根保証は、貸金等債務に限り認められる
- 4.個人根保証では、保証人の保護のため、債権者からの情報提供は必要とされない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
民法465条の2第2項は「個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない」と規定しています。
選択肢2 → ✅正解
民法465条の2第3項は極度額の定めについて446条2項を準用し、書面または電磁的記録によらなければ効力を生じないと規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
旧法では貸金等個人根保証契約のみが規律対象でしたが、改正民法は対象を拡大し、賃貸借契約の保証等も含む全ての個人根保証契約に極度額の定めが必要とされました。
選択肢4 → ❌誤り
458条の2は債権者から保証人への主債務の履行状況に関する情報提供義務を、465条の10は事業のために負担する債務の保証における保証人への情報提供義務を規定しています。
背景知識
2020年改正民法は保証人保護を大幅に強化しました。個人根保証契約は対象が貸金等に限定されていたものを全範囲に拡大し(賃貸借保証等も含む)、極度額の書面定めを効力要件としました。これにより、保証人が予期せぬ巨額の責任を負うリスクが軽減されます。さらに、事業のために負担した貸金等債務の保証では、公正証書による保証意思の宣明(465条の6)が要件化されるなど、複合的な保護策が用意されています。
学習アドバイス
個人根保証の改正は重要論点です。「極度額の書面定め」「対象範囲の拡大」をセットで覚え、賃貸借保証も対象となった点に注意しましょう。
まとめ
- 個人根保証契約は極度額の定めが効力要件(465条の2)
- 極度額は書面・電磁的記録で定める必要あり
- 改正で対象範囲を貸金等から全範囲に拡大