【問76】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|根抵当権の特徴
民法(物権) 問3/4難易度B(標準)
問題文
根抵当権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.根抵当権は、特定の債権を担保するために設定される
- 2.根抵当権は一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度で担保する
- 3.根抵当権の被担保債権の範囲は、当事者間で自由に定められず、法定されている
- 4.根抵当権には、附従性が認められる
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
特定の債権を担保するのは普通抵当権であり、根抵当権は不特定の債権を担保します。
選択肢2 → ✅正解
民法398条の2第1項は「抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる」と規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
被担保債権の範囲は当事者の合意で決められますが、「一定の範囲」(債務者との特定の継続的取引契約から生ずる債権・特定原因による債権・手形小切手債権等)に限定されます(398条の2第2項・3項)。
選択肢4 → ❌誤り
根抵当権は元本確定前は附従性が緩和されており、特定の被担保債権の消滅により消滅しません(398条の7等)。これが根抵当権の最大の特徴です。
背景知識
根抵当権は継続的取引から生ずる流動的な債権を一括して担保する制度で、銀行融資・商品売買等の継続的取引に利用されます。①不特定の債権、②極度額限度、③一定の範囲、を要件とします。元本確定(398条の19・20)まで附従性が緩和され、被担保債権が一旦消滅しても根抵当権は存続します。極度額には元本のほか利息・損害金・違約金等が含まれ、極度額を超える分は担保されません。元本確定後は普通抵当権に近い性質を持ちます。
学習アドバイス
根抵当権は普通抵当権との対比で押さえましょう。「不特定債権」「極度額」「附従性緩和」「元本確定」が4つのキーワードです。実務上は商業取引で頻出します。
まとめ
- 根抵当権は一定範囲の不特定債権を極度額限度で担保(398条の2)
- 元本確定前は附従性が緩和される
- 銀行融資等の継続取引で利用される