【問79】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|抵当権の順位と処分
民法(物権) 問4/4難易度C(難しい)
問題文
抵当権の順位に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.同一の不動産に複数の抵当権を設定することはできない
- 2.同一の不動産に複数の抵当権が設定された場合、その順位は登記の前後による(民法373条)
- 3.後順位抵当権者は、先順位抵当権の実行に際して全く配当を受けることができない
- 4.抵当権の順位は、後で当事者の合意により変更することはできない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
同一不動産には複数の抵当権を設定でき、第1順位・第2順位…と順位がつきます。
選択肢2 → ✅正解
民法373条は「同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による」と規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
後順位抵当権者は先順位抵当権者が優先弁済を受けた残額から配当を受ける権利があります。
選択肢4 → ❌誤り
民法374条1項は「抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる」と規定しています(順位変更の合意)。
背景知識
抵当権は同一不動産に複数設定でき、登記の先後で優先順位が決まります(373条)。配当時には第1順位の抵当権者から極度額(または被担保債権額)まで弁済を受け、残額があれば後順位抵当権者に回ります。順位変更(374条)は登記が効力要件で、後順位抵当権者の利害関係人がある場合はその承諾が必要です。同一順位の抵当権は当事者の特約があれば可能(共同担保)、また「順位の譲渡」「順位の放棄」(376条)等の処分も認められます。
学習アドバイス
抵当権の順位は登記実務と密接に関連します。「登記の先後」「順位変更の合意」「順位の譲渡・放棄」を体系的に整理しましょう。3級では基本的な順位の問題が中心です。
まとめ
- 抵当権の順位は登記の前後による(373条)
- 順位は当事者の合意で変更可能(374条)
- 後順位抵当権者は残額から配当を受ける