【問73】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|債権譲渡の対抗要件
民法(債権・契約) 問32/36難易度A(易しい)
問題文
債権譲渡の対抗要件に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.債権譲渡は当事者の合意のみで効力を生じ、債務者・第三者にも当然に対抗できる
- 2.債務者への対抗は譲渡人の通知または承諾、第三者へは確定日付ある証書による
- 3.債権譲渡の通知は譲受人からの通知でも有効である
- 4.債権譲渡を第三者に対抗するには、書面による通知のみで足りる
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
譲渡当事者間では合意のみで効力を生じますが、債務者・第三者対抗要件は別途必要です。
選択肢2 → ✅正解
民法467条1項は「債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない」、同条2項は「前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない」と規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
通知は譲渡人から行うものであり、譲受人からの通知では対抗要件を備えません(条文上の要件)。
選択肢4 → ❌誤り
第三者対抗要件には「確定日付ある証書」が必要で、内容証明郵便等が利用されます。
背景知識
債権譲渡の対抗要件は二段構造になっており、債務者対抗要件(通知または承諾)と第三者対抗要件(確定日付ある証書による通知・承諾)に分かれます。この区別は二重譲渡の優劣判定に重要で、確定日付の先後で第三者間の優劣が決まります(最判昭49・3・7)。譲渡通知は譲渡人から行う点が重要で、譲受人からの通知では債務者は応じる義務がありません。改正民法は将来債権の譲渡(466条の6)も明文化しました。
学習アドバイス
467条の二段構造(債務者対抗要件と第三者対抗要件)は3級の頻出論点です。「譲渡人からの通知」「確定日付ある証書」をキーワードとして押さえてください。
まとめ
- 債務者対抗要件は譲渡人からの通知または債務者の承諾(467条1項)
- 第三者対抗要件は確定日付ある証書による通知・承諾(同条2項)
- 二重譲渡では確定日付の先後で優劣が決まる