【問61】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|履行遅滞の要件
民法(債権・契約) 問21/36難易度A(易しい)
問題文
履行遅滞に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.確定期限のある債務は、期限が到来した時から履行遅滞となる(民法412条1項)
- 2.期限の定めのない債務は、債権成立と同時に履行遅滞となる
- 3.不確定期限のある債務は、期限が到来した時に直ちに履行遅滞となる
- 4.履行遅滞には、債務者の帰責事由は要件とならない
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
民法412条1項は「債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う」と規定しています。
選択肢2 → ❌誤り
期限の定めのない債務は、債権者が履行を請求した時から履行遅滞となります(412条3項)。
選択肢3 → ❌誤り
不確定期限の債務は、債務者がその期限の到来した後に履行の請求を受けた時または期限の到来を知った時のいずれか早い時から遅滞となります(412条2項、改正により明確化)。
選択肢4 → ❌誤り
履行遅滞による損害賠償には債務者の帰責事由が必要です(415条1項ただし書)。
背景知識
履行遅滞は債務不履行の一類型で、履行可能であるのに期限に履行しない状態をいいます。412条は遅滞の発生時期を①確定期限・②不確定期限・③期限の定めなしに分けて規定します。改正民法は不確定期限について「期限の到来した後に履行の請求を受けた時または債務者が期限の到来を知った時のいずれか早い時」と明確化しました。遅滞による損害賠償(415条)や解除(541条)の前提となる重要概念です。
学習アドバイス
412条の3つの場合分けは頻出論点です。それぞれの遅滞発生時期と、損害賠償・解除との関係を整理して覚えましょう。
まとめ
- 確定期限債務は期限到来時から遅滞(412条1項)
- 期限の定めなしは請求を受けた時から遅滞(412条3項)
- 不確定期限は到来後の請求又は到来を知った時のいずれか早い時から遅滞