【問57】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|請負人の契約不適合責任
民法(債権・契約) 問17/36難易度B(標準)
問題文
請負契約における契約不適合責任に関する記述として、2020年改正民法のもとで最も適切なものはどれか。
- 1.改正民法は請負における瑕疵担保責任を独立規定として残し、特別な救済手段を定めた
- 2.請負における契約不適合責任は売買の規定が準用され、追完請求・報酬減額・損害賠償・解除が認められる(民法559条)
- 3.請負人の契約不適合責任を追及するには、目的物の引渡しから1年以内に裁判上の請求をしなければならない
- 4.建物その他の土地の工作物の請負契約では、契約不適合を理由とする解除は一切できない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
改正民法は旧634条・635条等の請負の瑕疵担保独立規定を削除し、有償契約一般について売買規定の準用(559条)に統合しました。
選択肢2 → ✅正解
民法559条は「この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する」と規定し、請負契約にも売買の契約不適合責任の規定(562条以下)が準用されます。
選択肢3 → ❌誤り
改正により旧638条1項本文の建物等の1年制限は廃止され、不適合を知った時から1年以内の通知(637条1項)が要件となりました。裁判上の請求までは要求されません。
選択肢4 → ❌誤り
改正民法は旧635条ただし書(建物等の解除制限)を削除しました。建物の請負契約も契約不適合により解除できます。
背景知識
2020年改正により請負特有の瑕疵担保責任規定(旧634条・635条・638条等)は廃止され、売買の契約不適合責任規定が準用される枠組みに統合されました。これにより、建物等の解除制限が撤廃され、追完請求・報酬減額・損害賠償・解除の4つの救済手段が利用可能になりました。637条は通知義務の1年制限を維持しつつ、知った時起算に変更しました。
学習アドバイス
旧法の請負特有の規定がどう改正されたかを理解することが重要です。「独立規定の廃止」「売買規定の準用」「建物解除制限の廃止」をセットで覚えてください。
まとめ
- 請負契約にも売買の契約不適合責任が準用(559条)
- 建物等の解除制限は廃止
- 知った時から1年以内の通知が必要(637条1項)