【問10】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|一般法と特別法の関係
法体系・取引の基礎 問10/40難易度C(難しい)
問題文
一般法と特別法の関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.特別法に規定がない事項についても、特別法のみが適用される。
- 2.一般法と特別法に同一事項の規定がある場合、特別法が優先する。
- 3.一般法は特別法より後に制定された場合、特別法を改廃する効力を必ず持つ。
- 4.労働契約法と民法では、一般法である労働契約法が優先する。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
特別法に規定がない事項については一般法が補充的に適用されます。例えば、商法に規定がない商事については民法が適用されます。
選択肢2 → ✅
「特別法は一般法に優先する(特別法優先の原則)」は法解釈の基本原則です。同一事項に関し両者の規定が異なる場合、特定領域に特化した特別法が優先されます。
選択肢3 → ❌
「後法は前法を改廃する」原則は同種の法律間でのみ適用されます。一般法が後に制定されても特別法を当然には改廃せず、特別法は別途明示的に改廃される必要があります。
選択肢4 → ❌
労働契約法は民法に対する特別法であり、労働関係については民法より優先されます。一般法・特別法の関係を逆に理解すると誤りです。
背景知識
一般法と特別法の関係は、適用範囲の広狭による法律の分類です。一般法は広く一般的に適用される法律(民法、刑法など)、特別法は特定の事項・人・地域に限定的に適用される法律(商法、消費者契約法、労働契約法など)です。「特別法は一般法に優先する」原則は、より具体的な事案に適合した規定を優先するためのものです。例えば、民法と商法では商行為について商法が優先、民法と消費者契約法では消費者契約について消費者契約法が優先、民法と借地借家法では建物賃貸借について借地借家法が優先します。ただし、特別法の規定がない事項は一般法が補充的に適用されます。
学習アドバイス
「特別法優先の原則」は3級で頻出です。民法と商法、民法と労働契約法、民法と消費者契約法など具体例で覚えましょう。一般法と特別法の関係は相対的(ある法律間で一般法でも、別の法律間では特別法になる)という点も理解しておくと応用が利きます。
まとめ
- 特別法は一般法に優先する
- 特別法に規定がない事項は一般法を補充適用
- 労働契約法、消費者契約法は民法の特別法