【問268】個人情報保護士 練習問題|生体認証技術
情報セキュリティ 問88/120難易度C(難しい)
問題文
生体認証(バイオメトリクス認証)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1.生体認証は、本人固有の身体的特徴や行動的特徴を利用して本人確認を行う技術である
- 2.生体認証では、本人拒否率(FRR)と他人受入率(FAR)のバランスが重要である
- 3.生体情報は変更が困難であるため、一度漏えいした場合のリスクが大きい
- 4.生体認証はなりすましが完全に不可能であるため、他の認証手段との組み合わせは不要である
解説
正解
正解は選択肢4です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り(適切な記述)
生体認証は指紋、虹彩、静脈パターンなどの身体的特徴や、筆跡、声紋などの行動的特徴を利用する認証技術です。
選択肢2 → ❌誤り(適切な記述)
本人拒否率(FRR: False Rejection Rate)は本人を誤って拒否する確率、他人受入率(FAR: False Acceptance Rate)は他人を誤って受け入れる確率であり、両者はトレードオフの関係にあります。
選択肢3 → ❌誤り(適切な記述)
生体情報はパスワードのように容易に変更できないため、漏えい時の影響が長期にわたるリスクがあります。
選択肢4 → ✅正解(不適切な記述)
生体認証は精度が高いものの、偽造指紋や3Dマスクなどによるなりすましの可能性はゼロではありません。そのため、多要素認証の一要素として他の認証手段と組み合わせることが推奨されます。
背景知識
生体認証は利便性が高く、パスワード忘れの問題もないため普及が進んでいます。しかし、FRRとFARの調整が必要であり、完璧な認証技術ではありません。生体情報は個人情報保護法上の「個人識別符号」に該当する場合があり、その取扱いには特に注意が必要です。また、生体情報は変更困難であるという特性から、テンプレート保護技術(キャンセラブルバイオメトリクス等)の研究も進んでいます。
学習アドバイス
生体認証のメリットだけでなく、限界やリスクも理解しましょう。FRRとFARの概念、生体情報の漏えいリスクは試験頻出ポイントです。「完全」「不要」などの断定的表現は誤りの選択肢であることが多いです。
まとめ
- 生体認証は身体的特徴・行動的特徴を利用する認証技術
- FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)はトレードオフの関係
- 生体認証にも限界があり、多要素認証との併用が推奨される